ギリシャの西トラキアにおけるトルコ系マイノリティに対する迫害が続いている。ギリシャ政府は「マドラサをギリシャの学校と同じように運営するため」の独断的な決定を下した。
1923年のローザンヌ条約により、西トラキアのトルコ人住民は「マイノリティ」と認定され、権利が保証された。
しかしギリシャはこれらの権利には全く配慮せず、トルコ系マイノリティに危害を加え、彼らの人権を踏みにじっている。
TRTニュースの報道によるとここ最近ギリシャ政府はマドラサ、特にギュミュルジネ・マドラサを政府の完全なる統制下に入れるための法令をだした。
これにより、マドラサの意思決定機関である評議会Encümen Heyetiの議長をギリシャ当局が任命することになる。また、マドラサの教員もギリシャ政府が選定する。
■教師たちは解雇となる
ギュミュルジネ・マドラサの全教師が8月31日をもって、解雇されたことが発表された。
当該の国民教育省の法令によって、今後イスケチェとギュミュルジネの二つのマドラサはギリシャ国立学校と同じ扱いになる。
ギリシャのこの独断的な決定は、ローザンヌ条約によって保証されているマイノリティの権利の明らかな侵害である。
1923年のローザンヌ条約によれば、ギリシャには西トラキアにおけるトルコ系マイノリティ学校の運営及び教員に干渉する権利がない。
しかしギリシャの独断的な決断によって長年マイノリティ学校に対して、圧力をかけ、これらの学校の需要を下げてきた。
2011年以降トルコ系マイノリティに属する小学校は、学生の不足によって閉鎖及びほかの学校との合併を余儀なくさせられてきた。
新しいマイノリティ学校を開くことも許されていない。
昨年イスケチェ・マドラサでは70人の学生が教育を受けており、ギュミュルジネ・マドラサにおいては学生数は550人であった。
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( 翻訳者:山下鈴奈 )
( 記事ID:49828 )