人工知能:マウスとロボットの双方向学習モデル-ボアジチ大学「ロボット・チュ―タ―」プロジェクトを始動
2020年09月15日付 Hurriyet 紙
ボアジチ大学行動神経学実験室は、双方向学習におけるある新しいモデル上でプロジェクトを立ち上げた。開発された新種の人工知能モデルによって、動物とロボットたちがそれぞれに学ぶことが可能になるのである。プロジェクトの統率者であるギュネシ・ウナル博士助手は、「ラットたちとロボットたちが同時に教師さらには学生となるだろう。」と語った。
「双方向学習」という名前を与えたプロジェクトをデミルオレン・ニュース・エージェント((DHA)に説明をおこなったボアジチ大学行動神経学ラボ・ディレクターであり、プロジェクトの統率者である博士助手のギュネシ・ウナル氏は、「私たちはこのパラダイムの名前を「双方向学習」としました。このプロジェクトはコンピューターエンジニアリング学部の私たちの友人とともにおこなった、極めてディシプリンに則った事業なのです。ご存知のように実験動物がいます。私たちはマウスを用いています。またロボットがあります。マウスがロボットに何かを教えます。とても単純なパラダイムです。ロボットはといえば、マウスに何かを教えます。これは文字通りの意味で重要な進化なのです。なぜならばこのようなメカニズムにおいては通常、一つのマシンがあるとすればマウスはそのマシンのシグナルを学ぶのです。一方通行のプロセスしかありません。これはまるで人生のありとあらゆる領域においてもそのようです。例えば学校においてもそうであるようにです。私たちの日々の生活においてもそうであるようにです。ここにおいては2種類の異なる構造があります、つまりはある実験動物とあるロボットがお互いに対して教師にもなれば学生ともなるのです。」という表現を用いた。
■一年以内に完成する予定
ロボットと実験マウスがいる実験室におけるプロセスに関して言及をしたギュネシ・ウナル博士助手は、「私たちのロボットは特定のシグナルを発します。マウスはこれを理解しますし、これに基づいて活動をします。同時に、ロボットは前に自身が与えたシグナルがどのようなものであるかは知らないのです。これもまたマウスの振る舞いを観察しながらマウスから学んでいきます。これは勿論のこと、双方向学習パラダイムの適用が非常に数多くの分野に及ぶことになるであろうことを示唆します。ここではそれを非常にシンプルなやり方によって統制のとれた環境で、シンプルな一台のロボット、それに単独の実験動物とともにつまりは、マウスによって提示しようとしているのです。私たちのプロジェクトは一年以内で完了することを見込んでいます。ロボットがさらにアクティブになり、更に大きなメカニズムにおいて、例えばお互いに実験室から逃れる道を示すようになることを見込んでいます。」と語った。
■「ロボットが教えた動物たちは命を救うことができる」
プロジェクトが進むにつれて、ロボットらが教育をおこなった動物たちが命を救えるようになるだろうと強調をしたボアジチ大学エンジニアリング学部博士助手エムレ・ウール氏もまた、「このプロジェクトでは、動物―ロボット双方向への影響力を増幅させることが目標とされています。この認識と行動の相互作用がさらに高次の段階に持ち込まれた際には、ロボットたちがものを教えた動物たちを、捜索・救出作業、さらには地雷除去のような重要な任務においてより一層、取り扱うことが可能になりえるでしょう。」と語った。
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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:49919 )