『モロッコ…不思議な隣人』:スペイン人ジャーナリストの鋭い観察と詳細な記述
2020年12月14日付 al-Quds al-Arabi 紙

■スペイン人ジャーナリストが観察し描写したモロッコ:矛盾に満ちた刺激的な国

【ラバト:本紙】

『モロッコ…不思議な隣人』の著者、スペインの通信社「EFE」のラバト支局長であるジャーナリスト、ハビエル・オタズ氏は、この見晴台(視点)から、モロッコに住みそこを知り尽くしたジャーナリストの目で、私たちをモロッコ王国の世界へいざなっている。

『モロッコ…不思議な隣人』は、206ページ、15章からなる中編小説で、著者は各章で、興味深いモロッコの多様性を記述している。彼は、まず、隅々まで(モロッコを)観察する中で国民の統治と国民が果たす役割を定義し、モロッコ国民にとって「聖なる」サハラ問題に至るまで、著書の中で、現代と伝統の間で揺れ動く国家、ひいては真正性と近代性のさまざまなパラドックスを観察している。

モロッコを主題とした作品を著した外国人ジャーナリストたちと違って、ハビエル・オタズ氏は、この作品では、王宮の生活やその栄華を扱っていない。(王宮の栄華に関しては)これまで、まれに神秘に満ちた王族にかかわる栄華を(著書で)明確にしたジャーナリストがいたにせよ、ほとんどのジャーナリストがそれについて明らかにできていない。ところで、この本は一貫して、様々な問題つまり国民に重点が置かれている。たとえば、タブーばかりを集めた章もあれば、鍛冶職人に注目した章もある。

(後略)

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( 翻訳者:前田 遥 )
( 記事ID:50325 )