クレタ島のスダ基地に国務長官と空母を派遣した米国は、トルコに完全に対抗するスキャンダラスな措置を講じている。 ギリシャの日刊紙カティメリーニ紙は、過去1年間にトルコを脅かすために数多くの演習を行ってきた米国が、ギリシャでの軍事的プレゼンスを恒久的に高める準備をしていると伝えた。報道によると、ギリシャに軍隊を集結することを決定した米国国防総省は、恒久的かつ展開的な軍事基地を設けるという戦略的目標を持ってい る。
現在、クレタ島のスダ基地と北のアレクサンドルポリ港を使用している米軍は、ラリッサとステファノビケオの空軍基地にも軍用機を着陸させている。カティメリーニ紙は、米国はさらに4つの基地を与えられ、ギリシャ国防省は米国防総省に22の選択肢を与えるだろうと書いた。最も目立つのは、西のアンドラヴィダ空軍基地である。
ギリシャがイスラエルから賃貸したドローンにより基地を設立したエーゲ海の真ん中にあるイスキリ島は、米国が注視する場所の一つである。クレタ島のスダ基地に駐留する米特殊部隊にとって、北部のテッサロニキの近くに位置するレンティナは予備基地として際立つ。
数週間前、米国はギリシャ軍の特殊部隊に無線通信装置を含むハイテク製品を供給した。 ギリシャは米国に900万ドルを支払った。
■米国はギリシャの側を選ぶ
空母ドワイト・D・アイゼンハワー率いる22隻の軍艦と5600人の兵からなる攻撃部隊は、ギリシャを支援するために3月初めに米国から東地中海に派遣された。
ギリシャのキリヤコス・ミホタキス首相は、3月にスダ基地に投錨した米空母アイゼンハワーを公式訪問した。 ミホタキス首相にはニコス・パナギオトプーロス国防相、コンスタンティノス・フローロス参謀総長、駐ギリシャ米国大使のジェフリー・ピャット大使が同行した。
ギリシャ軍と米軍は、トルコを脅かすために空母を含む演習を行い、その後、空母アイゼンハワーはクレタ島のスダ基地に投錨した。 昨年正式にF-35戦闘機を米国に[購入]打診したギリシャは、トルコを恐れて別の非常に親密な同盟国フランスから18機の戦闘機ラファールを購入した。一方、トルコは以前に米国によってF-35プログラムから除外された。
ギリシャは、トルコを恐れて、昨年の夏以降に東地中海を国際的な紛争の場に変えた。ギリシャ軍は、米国、フランス、アラブ首長国連邦、エジプト、キプロスといった国々と多くの演習を行った。ギリシャ軍は、2021年の開幕とともに、トルコに対抗してF-35戦闘機を望む米国との演習を続けざまに行った。ギリシャとアメリカの特殊部隊は、クレタ島からテッサロニキまでエーゲ海のほぼ全域をカバーする訓練に参加した。
2020年の夏、地中海東部で緊張が高まるとともに、反トルコ諸国はギリシャに味方し始めている。 フランス、アラブ首長国連邦、エジプトといった国々に、まもなく米国も加わり、キプロスに対する30年間の武器禁輸措置を解除した。それだけでなく、米政府は空母ドワイト・D・アイゼンハワーをクレタ島に派遣し、ギリシャ海軍と演習を行った。
その後、マイク・ポンペオ国務長官はギリシャを特別訪問し、北部のテッサロニキから南部のクレタ島まで訪れた。ポンペオ長官がギリシャのミホタキス首相と一緒にスダ基地を訪問した直後に、異例の事態が展開した。また、ギリシャ・メディアでは、ギリシャ政府を明確に支持した米国は、これに止まらず、スーダ基地に軍艦を配備した、とも報じられた。
■ドローンはトルコ国境に
トルコ製の武装ドローン(WMD)が数ヶ月の内にシリア、リビア、ナゴルノ・カラバフの均衡を崩したのに伴い行動を起こしたギリシャは、エーゲ海で予想される動きを見せた。
メディアが数ヶ月前に発表した事態が生じた。ギリシャ政府が同盟国イスラエルから賃貸したヘロンドローンを初めてエーゲ海の真ん中にあるイスキリ島から飛ばした。
地元メディアは、イスラエルの軍事専門家がイスキリの基地でギリシャ兵を訓練していると伝え、六月にはトルコ沖でスパイ飛行が始まったと報道する。
報道では、現在2機のヘロンドローンが青い翼を帯びており、ドローンが記録した画像がレーダー経由でギリシャ空軍基地に転送されたと付け加えた。
最大200キロメートルの速度に達することができるイスラエル製のヘロンは、52時間航行可能であり、約1万2000メートルの高度に達することができる。また、少なくとも50平方キロの放射線撮影が可能である。
ギリシャが僅か2機のWMDに対して支払う賃貸料金は驚くべきものである。ギリシャ政府はイスラエル政府に3年間で3900万ユーロを支払い、契約は延長される可能性もある。
ギリシャのメディアは、ヘロンに有頂天で、これがトルコのバイラクタルTB2とアンカWMDが対応するものと報じた。トルコのWMDは頻繁にギリシャ領空に入っていると報道された。
■イスラエルのミサイル、エーゲ海の島々に
ギリシャでもう一つの注目すべき報道は、東地中海で対トルコでギリシャ政権と同盟を結んでいるイスラエルから購入されるスパイクNLOSミサイルシステムである。
イスラエルはまた、第5世代対戦車ミサイルシステムであるスパイクNLOSを同盟国に販売している。 地元メディアによると、ギリシャはラファエル社が生産する32キロの射程を持つスパイクNLOSの海上使用バージョンに興味を持っている。
■カステロリゾ島計画!
間もなく署名される予定の協定により、ギリシャ政府はイスラエルから20機のスパイクNLOSミサイルを購入する。報道によると、ギリシャの軍拡競争の新たな一歩であるミサイルは、特にトルコに対面する島々に配備される。
ギリシャのメディアは、両国が「トルコの挑発」に対し戦線を設置したと訴え、アンタルヤ・カシュの真向かいに位置するカステロリゾ島のような小さな島々が、イスラエルのミサイル配備に理想的であると主張した。 国際協定では、ギリシャはエーゲ海の多くの島々を武装することは禁止されており、カステロリゾ島もその一つである。
陸、海、攻撃ヘリコプターから発射できる70キログラムのミサイルの最初の引き渡しは、2021年末または2022年1月となっている。
■最大の協定に署名
ギリシャはまた、無人機軍を購入するイスラエルと軍事協力に関する合意に達した。これまでに締結された最大の軍事協定によると、カラマタ空港にパイロット訓練センターが設立されている。
この協定は22年間続き、16億ユーロの費用が使用される。協定に基づき、イスラエル国防省は、エルビットシステムズがギリシャ中部に訓練センターを立ち上げる、と発表した。エルビットからの発表では、新しいM-346訓練機はギリシャに送られ、ギリシャ空軍全体が20年間訓練される、と明らかにされた。
イスラエル軍は、春にギリシャが主催する国際航空演習にF-18戦闘機を送って参加した。 ギリシャとイスラエルに加えて、他6カ国が演習に参加した。
地元メディアは、以前にギリシャがイスラエル製の防空システムであるアイアンドームにも関心を持っていると報じていた。メディアはさらに一歩進み、トルコのWMDに対してシステムが有効か否かについて報道していた。
アイアンドームはこれまでに複数のミサイル攻撃とWMDに対してテストされており、9年間使用されるシステムが90%成功していると報じられた。米国は、シンガポールがすでに使用している防空システムを望む国の一つである。地元メディアは、アイアンドームは20発連続でミサイルを発射することができたとし、ミサイルは150平方キロメートルの射程を持っている、と伝えた。
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( 翻訳者:佐々木萌乃 )
( 記事ID:51165 )