タリバン報道官「トルコは重要」
2021年08月20日付 Cumhuriyet 紙


タリバンが「アフガニスタンイスラム首長国」の成立を宣言したのに続き、テロ組織のスヘイル・シャーヒン報道官が発表を行った。シャーヒン氏は、「トルコは我々にとって非常に重要なアクターだ」と述べた。

ジハード主義組織タリバンは、アフガニスタンで政権を掌握したのに続き、先日国連安保理に反発しつつ「アフガニスタンイスラム首長国」が成立したことを宣言した。アフガニスタンを掌握した4日後の声明に続き、テロ組織タリバンのスヘイル・シャーヒン報道官は、トルコについても発表を行った。

トルコ紙に語ったタリバン報道官は、特にグローバルなメディアネットワークが、「タリバンへの基盤支援を覆い隠していること、ブルカやその類のイメージに関して組織的中傷を行っていること」を主張した。

「まずロシアが、そしてアメリカがアフガニスタンで多くの血を流した」と主張するシャーヒン氏は、「アフガニスタンの人々の意志は、まず世界の二大超大国であるロシア、そしてアメリカを打ち負かした。タリバンが手にした成功も、アメリカ人がもたらした遺恨と彼らが設置した傀儡政権の弱点も重要な要素となった。汚職、賄賂、無能と不信の幹部らの政権、同時に占領者と協力者らを終わらせた。」と述べた。

■「すべての国を支持して…」

アフガニスタンの人々が戦争による困窮で疲弊していることを明かしたシャーヒン氏は、次のように述べた。
「現在我々を、山々で、平地で、戦争による非常に多くの困難な過程が待ち受けている。我々は真新しいアフガニスタンを建設する。正当で適正な人々と共に祖国と国民をふさわしい水準に導くことを責務と考えている。アフガニスタンの人々も我々にこれを期待している。今、全般的に治安の問題は解決した。そのうち政治責任者らの発表と政策の公表がある。タリバンとして、国内での人々の命、財産、精神、子孫、信条の自由を保障する。国外では、すべての国々と相互に協力するよう準備する。世界中に知っていてほしいことだが、すべての海外任務、投資は保障されている。アフガニスタンにおいて戦争、紛争の時代は終わった。この状況を受け入れることはすべての国のためになる。」

■「敵を壊滅させる目的はない」と主張

我々と戦争をする兵士たち、公務員らを含めたすべての立場に「恩赦を宣言する」ことを述べたシャーヒン・タリバン報道官は、「これにも関わらずカブール空港で見られる光景に、我々の国、人々の名のもとに悲しみを抱いた。報復または反撃すること、相手を壊滅させる目的はなく、これをはっきりと主張しているにも関わらず逃げることに固執することは理解に苦しむ。アフガニスタンのいたるところの抗争はすべて終わらせた。魔術、薬物の製造、占いは禁じられ、このような犯罪を行うことに対し重い刑罰があたえられた。一方で、アフガニスタンの人々が高い対価を払うこと、不合理な利子をすべて禁止した。社会を多方面から破壊するこれらの悪を人々の平穏の名の下に、またイスラムの教えと禁忌であるために禁止した。」と述べた。

■「トルコと親密な関係になった」

スヘイル・シャーヒン氏は「あなたはタリバンとして、ロシア、イラン、中国のような多くの国に行き、会談を行いました。しかしトルコとは距離を置いたビジョンを描いています。この状況の裏にはどのような理由やストラテジーがあるのでしょうか?」という問いに、次のように答えた。

「タリバンとして知られているのとは対照的に、トルコとは親密な関係になった。トルコは我々にとって非常に重要なアクターで、世界で評判がよく、強力な国であり、イスラム共同体にとって非常に特別な国、そして政府だ。一方で、トルコのアフガニスタンとのつながりはどの国とも比べ物にならない。私は、アフガニスタンイスラム首長国としてどの国よりもトルコの友好関係、援助、そして協力を必要としているとはっきりと主張している。アフガニスタンには豊富な地下資源がある。しかし、我々にはこれらを扱う力がない、侵略と略奪者の幹部によってすべてのインフラは崩壊した。健康、教育、経済、建築、そしてエネルギーの分野で、加えて手付かずの地下資源を扱うことに関してトルコと協力することを望んでいる。国内の均衡がたしかに形成された直後にこの話題についてトルコの兄弟たちが積極的役割を果たすことを最も期待している。」

■全世界へ前例となることを提唱する

「全世界へ前例となる行政モデルを提示する」ことを主張したシャーヒン氏は、「一部の国々はアフガニスタンの内部勢力をけしかけて新しいプロセスの妨害行為を試みるだろう」と述べた。

この国々を名指しすることを望まないと明かしたスヘイル・シャーヒン氏は、タリバンの統制下から逃れたアフメッド・シャー・メスドの息子アフメッド・メスドのリーダーシップにより新たな反対勢力の拠点となったパンジシール州に向けた任務を準備していると述べた。

シャーヒン氏は、「そこへ侵攻する力はある。しかし、血を流すことは望まない。交渉と平和的手段を尽くさずに武器を使うことはしない」と述べた。

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:51501 )