ワシントンポスト紙「アフガニスタンでアメリカの失敗、トルコの成功」
2021年09月18日付 Milliyet 紙
最新ニュースによると、アメリカを拠点とする世界的に有名なワシントンポスト紙は、アメリカの不祥事の連鎖に終わったアフガニスタンからの撤退を、トルコが正しい行動とリスクを負うことで自身に有利に好転させることに成功したと伝えた。
■「トルコは、撤退に関して非常に効率的であった」
ところが、タリバンの件で最も心配されていた国は、長い世俗的な歴史があり、NATOに加盟しているトルコであった。アフガニスタン自身は、ヨーロッパと中東の際に位置するトルコをあまり戦略的に重視していなかった。
しかし、5月上旬にトルコ政府は、アメリカの撤退後にカブール空港を守るため部隊を派遣することを提案した。タリバンが国を急速に掌握したために、この合意はもはや通用することはなかった。
他方で、トルコは撤退に関して極めて効率的であった。さらに、カタールとともにカブール空港を運営するために技術的な援助も行った。
他のNATO加盟国とは異なり、トルコは現地で大使館を開設したままにし、このこともアフガニスタンとの重要なつながりを保持した。トルコは、新たなタリバン政権のお披露目の式典にロシア、中国とともに招待された6か国のうちの一つとなった。
■「大国競合の時代におけるトルコの重要性」
エルドアン大統領は、イスラエル、エジプト、アラブ首長国連邦、サウジアラビアといった国々と連携を取り、アメリカやヨーロッパとも関係を強化することを望んでいる。
トルコ政府は、トルコがバイデン政権との間で弱り切ったつながりを修復でき、NATOに対し、「大国競合の時代」に地政学的重要性を想起させることができると、正確に見通したようにみられる。
■決断が実を結んでいる
この決断が実を結んでいる。バイデン政権は当初は距離をとっていたが、これらすべては転換したように見受けられる。6月中旬、カブール空港にトルコ平和部隊を派遣する交渉の最中にバイデン大統領は、ブリュッセルでエルドアン大統領と会合を行い、この会合はうまく運んだ。
しかし、トルコとアメリカの政策立案者が見落としたのは、トルコが地域紛争において唯一安全を保持しうる者であり、それ以上のことを提供しうるという事実である。
国の真の豊かさは、信頼できる官僚制度ではなく、多様で活発な社会から生まれる。トルコ政府は、タリバン問題を通してバイデン政権との結束を強化しうる。
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( 翻訳者:関口ひなた )
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