■アシュマーウィー博士:シナイ半島で発見された遺跡の初期調査の結果、2階建てであることが判明
【n.p.:ウマル・マフディー】
考古最高評議会傘下のエジプト遺跡調査隊によって、南シナイ県のワーディー・ナスブ地域にある建造物の遺構調査が実施された。調査の結果、中王国時代にエジプトの採鉱遠征隊の指揮官がシナイ半島での住居として用いていた建物であったことが判明した。この調査は、シナイ発展計画2021-2022の一環として実施されている。
この発見に関して、考古最高評議会エジプト遺跡部門の部門長であるアイマン・アシュマーウィー博士は、その建物が建設された当時は2階建てであったことが初期調査によって判明したと述べた。1階には2つの広間、2つの部屋、浴室、厨房、2階に続く階段があったという。
同博士は、「1階部にある複数の部屋の中央部で、天井を固定し支えるために用いられていたことを示す柱の土台を多く発見した」と続けた。
今回発掘された建造物の隣で、メルエンプタハ王の彫刻やアメンエムハト3世の彫刻2点が発見されたことは特筆に値する。アメンエムハト3世の時代にはシナイ半島の採鉱活動がもっとも盛んに行われ、南シナイ県では当時ワーディー・マガーラ、ワーディー・ナスブ、サラービト・ハーディム地域で働いていた公的作業員による59点の彫刻がすでに発見されている。
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( 翻訳者:坂井七海 )
( 記事ID:52153 )