レバノン:世界銀行「経済崩壊の責任は政治エリート層にある」(1)
2022年01月26日付 al-Watan 紙
■世界銀行がレバノンにおける経済崩壊の責任を政治エリートに帰する…経済崩壊が国家の安定と社会的な安全に与えうる影響
【ダマスカス:本紙】
世界銀行は、レバノンにおける経済崩壊の責任を同国の政治層に帰した。同銀行は火曜日に発表した報告のなかで、経済崩壊が国家の安定と社会的な安全に与えうる影響について警告した。
ウェブサイト「マヤーディーン」によると、世界銀行はレバノンにおける最新の進展についてのプレス・リリースのなかで「レバノン経済の不況は、同国のエリート指導者層によって管理されており、国家の安定と社会的な安全を長期的に脅かしている」との見解を述べた。
同リリースは、レバノン経済観測所が2021年秋に発表したレポートを引用しつつ、次のように述べた。「レバノンにおける意図的な不況は、長期にわたって国家の権力を握り続け、その経済的権益を独占してきた同国のエリート指導者層によって管理されている」。
さらに、「エリート指導者層による支配は危機の深刻さにかかわらず継続している」としつつ、レバノンの危機が「世界でもっとも苛烈な10危機のうちに数えられ、おそらくは1950年代以降の世界では3本の指に数えられるほどの深刻さ」であると指摘した。そしてこれが、長期的な視野における国家の安定と社会的な安全を危機にさらしているという。さらに同リリースによると、この危機によって「1975年から1990年まで続いた内戦が始まる前に、中東における富と自由主義の中心と見なされていた国家が破壊されてしまった」のだという。
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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:52401 )