ドイツ、トルコ・ドイツ二重国籍の家庭の子弟、ドイツ国籍に
2022年02月04日付 Cumhuriyet 紙
ドイツ政府は、「二重国籍が将来の世代に継がれないように」規制の準備を行っている。これによると、ドイツとトルコの国籍を持つトルコ人家族の子どもたちはドイツ国籍のみとなる。
ドイツで社会民主党 - 緑の党 - 自由民主党の三党から成る連立政権は、「速やかで短期間による国籍[取得]と二重国籍」を連立協定とした。今までは提議されていなかったものの、連立協定に含まれた、「将来世代に二重国籍を伝えないよう取り組んでいる」という規定に従い、各政党はドイツ国籍を得たトルコ人を両親にもつ子どもを 「ドイツ国民とのみみなす」ために取り組んでいる。
ソズジュ紙のアリ・ギュレン記者の報道によると、連立協定におけるこの策略的な条項に従い、将来世代に二重国籍が継がれることは阻止され、ドイツ国籍を取得した父母から生まれた子どもたちと彼らの子どもたちは「ドイツ国民」となる。二重国籍は、現在は70~90代の第一世代にのみ与えられ、将来世代に継がれることは禁止される。
2000年に近代国籍法と二重国籍に同意した社会民主党は、トルコ人への二重国籍の道を閉ざした。当時のオットー・シリー内務大臣と社会民主党の閣僚らは、「他国の国籍を持つ者のドイツ国籍を喪失する」という規定を導入した。1999年末まで、ドイツ人であってもトルコ国籍を持つ者は二重国籍者であった一方で、それ以降、ドイツ人であってもトルコ国籍を持つ者は、ドイツ国籍を「自動的に」喪失することになった。このことは社会民主党の最初の衝撃であった。
■同じ演目、最初の世代のみ
現在、再び同じ舞台が設けられ、「第一世代のトルコ人にのみ二重国籍が」与えられること、以降の世代の二重国籍が除外されることを公約し始めた。キリスト教民主同盟が導入できない法律を、トルコ人らが多くの票を投じた社会民主党と緑の党が現在導入に向け取り組んでいる。
3党とも、公約した速やかな国籍[取得]に向けた取り組みを未だに開始できていない。ドイツに適応して5年もしくは最速で3年経過した者には国籍が今後付与されると明かされていた。出生と共にドイツ国籍を取得することは、両親のうち一方が5年間ドイツに住んでいれば可能となるはずであった。こうした問題への具体的な取り組みは、「国籍が子どもたちに受け継がれないための法的規制」の実現のためで引き伸ばされたと考えられている。
ドイツは、連立協定に「速やかな国籍[取得]」を取り入れたにも関わらず、「二重国籍の防止」も明言した。二重国籍に関して、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ベルギー、オランダ、スイスといった国々では、昨今逆行する状況が生じている。
特にアメリカとイギリスでは、数世代に渡って二重国籍の維持が可能である。ドイツが今後導入するシステムでは、ある者は二重国籍者となりうるが、その子どもや孫は将来二重国籍者となることはできない。ドイツ人の父母から生まれたと考えられ、単一の国籍が残る。ある意味、強制的なドイツ国民化が実行される。
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( 翻訳者:関口ひなた )
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