ロシアの侵略者が数週間にわたって砲撃を続けるウクライナの都市マリウポリから、今日6000人の子ども、女性、高齢者を避難させることが目指されている。ウクライナ軍の少佐が記録した1分間の援助要請は世界的な反響を得た。映像はエルドアン大統領、アメリカの指導者であるバイデン大統領、イギリスのジョンソン首相にタグ付けされて、共有された。同市のスレイマン・モスクの写真は、衝撃的な効果を生み出した。
アゾフ海の海岸に位置するウクライナの都市マリウポリは、1カ月以上の間ロシアの侵略者の包囲下にある。ほとんどすべての建物が破壊された同市で、今日新しい人道回廊が開かれるための合意に至った。
ウクライナの副首相イリーナ・ベレシュチュクは、フェイスブックのアカウントで、水曜日にマリウポリに関し新たな避難の試みがあると記した。同氏が述べた情報によれば、大規模な人道危機が起きているマリウポリから子ども、女性、高齢者を避難させることが目指されている。
マリウポリ市長のワジム・ボイチェンコ市長は、今日90台のバスで6千人の民間人を避難させるようと望んでいると述べた。ボイチェンコ市長は、同市には未だ10万人が閉じ込められていると述べた。
地元当局は、廃墟となった都市で数万人が死んだと述べた。
■エルドアン氏もタグ付けした
マリウポリでロシアの侵略者に対して戦っているウクライナの海軍兵士の1人が記録したビデオメッセージが、世界の報道機関に送られた。BBCも含む多くの報道機関に送られた1分間のメッセージでは、おそらく残りの人生は数時間と述べている。
世界からの支援を求めたセルフィー・ヴォリニャ少佐は、ロシアの侵略者に対して戦う自分達の人数は10分の1であると述べた。ヨーロッパの最も大きい鉄鋼工場で あるアゾフスタリ製鉄所に閉じ込められていると述べたこのウクライナ兵士は、工場には数百人の女性と子どもも含まれていると報告した。
「これはおそらく私たちの世界へ向けた最後のお願いだろう。おそらく私たちにはあと数日間か、数時間しか残されていない。敵軍は私たちの数十倍の数で、空軍、陸軍、武器、戦車において優勢だ。」
ヴォリニャ少佐は、フェイスブックのアカウントから投稿したビデオメッセージで、レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領、アメリカ指導者ジョー・バイデ ン大統領、イギリスのボリス・ジョンソン首相、ウクライナ指導者ウォロディミル・ゼレンスキー大統領をもタグ付けさせた。
ドンバスを占領するために新たな攻撃を開始したロシア軍は、戦略都市のマリウポリを占領するために何週間もの間攻撃している。アゾフ海に囲まれた港湾都市は、ドンバスとクリミアの間を陸路で結んでいる。
ロシアは本日14時までにマリウポリのウクライナ軍が降伏するよう要求した。ウクライナはロシア政府の以前の降伏要求を受け入れていなかった。
港湾都市のマリウポリでは、戦争以前は約50万人が暮らしていた。この都市はロシア侵略の最も壊滅的な影響が見られる場所である。
■モスクの最新の写真
AP通信社はトルコ人を含む多くの人々が何週間も避難していた立法王スレイマン1世モスクの最新の写真を届けた。AP通信の紙面ではドネツク政権の民兵がモスクの前で歩いており、礼拝所に数多くの弾痕が見られる。
ロシアは、モスクで身動きが取れなくなっていた人々がエルドアン大統領の要求で実現した作戦によって救出されたことを最近発表していた。
港湾都市は、侵略前、ウクライナの最も親ロシア的な地域として知られていたが、ロシアの侵略者に対して最も長期間抵抗した場所はマリウポリであった。
ロシアは破壊したマリウポリを未だ占領できていない。ウクライナのゼレンスキー大統領は「あらゆる一片の領土のためであれ戦い続ける」と述べた。
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( 翻訳者:伊永勇人 )
( 記事ID:53297 )