イラク国境越境攻撃、PKK本部カンディル爆撃―アカル国防相発表
2022年09月29日付 Hurriyet 紙
フルシ・アカル国防相は、シュルナクで記者らに向け重要な発表を行った。[北イラクの]カンディルに爆撃が行われたと話すアカル国防相は、「2日前トルコ軍が向かい、140㎞入り込んだ。アソスで16のテロリストの洞窟、シェルター、いわゆる司令部を成功裡に爆撃した。」と話した。ギリシャが加害者的な態度を取っていると明らかにした同国防相は、「エーゲでの平和的解決に賛成です。彼らがここに来ても、我々が行っても会ってもいいです。」とした。
アカル国防相は、参謀総長ヤサル・ギュレル氏、陸軍司令官のムサ・アヴセヴェル大将、海軍司令官のエルジュメント・タトゥルオール提督と共に第8国境連隊司令部に旗授与式及び様々な地を訪問するためシュルナクにやって来た。アカル国防相は、シュルナク・シェラフェッティン・エルチ空港でオスマン・ビルギン県知事、第2軍司令部メティン・ギュラク大将とその他の要人らにより出迎えられ、同行するトルコ軍司令部の面々とジズレにあるレフィク・クルッテキン中将営舎に移動した。「鉄の爪」旅団として知られる第172装甲旅団司令部に所属する第8国境連隊司令部の旗授与式は、アカル国防相が会場に現れると始まった。
アカル国防相が会場に現れ国境配備の兵士たちに敬礼した後、旗部隊は旗を式典の演壇に持ってきた。黙とうと国歌斉唱が行われた式典では、初めに第8国境連隊司令部の歴史が読み上げられ、続いて連隊司令官ビュレント・バルシュ・サルプ大佐の経歴が紹介された。登壇したアカル国防相は、旗に口づけしサルプ大佐に渡した。サルプ大佐が口づけて旗を受け取った後、アカル国防相が「旗の最初の引き渡し文書」を承認し式典は締めくくられた。
■「8500万人の安全のためにトルコ軍は最善を尽くしている」
その後幕僚らと共にホテルに到着したアカル国防相は、8500万の国民の安全のため陸、空、海で国民の権利及び利益を保護するため、トルコ軍が最善を尽くしていると話し、以下のように続けた。
「今日も昨日と同様の形で継続しています。大統領もなされたことがあります。我々の大統領の人格的及びアイデンティティ基づいた政治により、今現在トルコ共和国は国際舞台の中で主体となりました。我々の影響範囲、関心領域は拡大しています。この拡大に伴い、トルコ軍の職務と責任も増加しています。従って、より一層の努力が必要です。このように我々は戦いを続けています。安全で繁栄したトルコのため、尽力し続けます。現時点で対処されていない問題はありません。問題があろうとも、解決のための努力がなされています。
トルコ軍は最も忙しい日々を送っています。国境警備の点で、目下の兵員数の点で、最新テクノロジー機器の使用の点で、我々は現在最高・最新レベルにあります。このようにして国境を守っています。トルコ軍人は「国境は名誉である」として昼夜を問わず国境警備のため必要なことは何でも行っています。
その他、テロに対する戦いもあります。イラク北部やシリア北部、必要であれば国内で、どこで何があってもいかなる妥協もせず、いかなる間隙を設けることなく、テロリストを追跡しています。トルコ軍人はテロリストたちに密着しています。さらに海域・空域でも自国民の権利と利益を守るため最善を尽くしています。同時に、トルコ軍はキプロスの兄弟を筆頭に、アゼルバイジャンのトルコ人、リビアの兄弟、他地域の友人、兄弟、同盟国の正当な訴えを支え続けています。我々は現在テロとの戦いを続けています。テロを終わらせる決意です。」
■「無力感はないし、勝利に酔うこともない」
アカル国防相は、最後のテロリストが無力化されるまで戦いを続けると話し、「無力感、歓喜、放り出したり、無視したり、忘れることもありません。これは最後まで続けるでしょう。最後のテロリストが無力化されるまで続けていきます。40年前からこの国を悩ませてきたテロの問題から我々の本当の国民を救うでしょう。クルディスタン労働者党(PKK)は決してクルドの兄弟たちの代表者ではなく、クルドの兄弟たちはいつ何時もPKKを支持していません。
テロ組織のイスラム国は決してイスラム教徒の代表ではないし、そうあり得ないのと同様に、PKKもクルド人民防衛隊(YGP)も、名称が何であれ、我々のクルドの兄弟の代表ではありません。トルコ軍人に対して山で抵抗できないことに気づいた悪党らは、[人々の居住区である]県や郡にやって来ました。彼らはいたる所に血を流し、いたる所を破壊しました。 彼らは塹壕作戦に入りました。 彼らはトルコ軍人によって掘られた穴に埋められました。
その後、裏切り者のクーデターの試みがあり、その際に我々の中に多くの裏切り者がいたにも関わらず、トルコ軍は一ヶ月後に「ユーフラテスの盾」作戦を実行することができました。「オリーブの枝」、「平和の泉」、「春の盾」。これらの作戦を実行する形で、テロとテロリストを、我々の国と市民から可能な限り遠ざけ、攻撃しました。彼らはトルコから残らず出ていきました。テロリストが何処にいようとも、我々の標的です。我々がこれを行っている間も次のことを強調しています。我々は、すべての近隣諸国、特にイラクとシリアの領土の一体性とその主権を最大限尊重します。我々の対象はテロリストであり、この戦いは最後のテロリストが無力化されるまで続きます。2019年以降、爪作戦が始まりました。この最後が「爪鈎」作戦です。
現在はザップで続いています。作戦は大きな意志、大きな決意、大きな成功をもって続いています。その作戦も何の失敗もなく完了させたいです」と話した。
■アトスで16のテロリストの洞窟を破壊
テロリストを無力化するために 2 日前に[イラク領内に]140 km入ったとし、アカル国防相は次のように続けた。
「ここで止まることはありません。テロリストが我々の目標です。2 日前、トルコ軍は140 km[イラク領内に]入りました。アソスでは、16 のテロリストの洞窟、避難・退避所、いわゆる司令部を成功裡に攻撃し、破壊しました。これは続くでしょう。 この作戦では村落防衛隊も同道しました。彼らもこの仕事をよく知っています。その事を彼ら自身も気付いています。実際、以前は進入・脱出できないと言われていた全ての場所にトルコ軍人は出入りしています。どこでも1つ1つ干し草の山の中で針を探すような捜索をする形で一掃を続けています。
これを行っている間、我々は民間人、無辜の人々、史跡、宗教的施設、環境に害を及ぼさないように、計画・実行の両方の段階で細心の注意を払いました。どんな軍隊にも負けない繊細さを見せました。我々はそうし続けます。我々は、すべての活動を国際法と合法性の枠組みの中で行っています。何らかの方法で我々が土地を手に入れたり、占有するようなことは決してありません。
我々の唯一の懸念はテロリストです。 テロリストはマルクス・レーニン主義者の伝統に則り国際社会の意見を混乱させるため、あらゆる手口を使っています。時にPKKと言い、時にYPGと言い、またある時はシリア民主軍(SDF)と言っています。 そして、この人形使いたちはこの手法を使って私たちを混乱させようとしています。
いいえ、これらは全てテロリストです。 トルコ人とクルド人は兄弟です。一緒にこの国を建国しました。我々は水や空気のように互いを必要としています。 我々は一つの拳、一つの力、一つの心です。 国内外から陰謀のために多くの試みがなされてきました。 それは何世紀にも渡り続いています。 我々はこれまでこれに抵抗してきており、これからも抵抗し続けます。 これらのテロリストを支持する者が誰であれ、戦いは滞りなく増大しながら続くでしょう。我々は、このテロの災悪を取り除くことを決意しています。」
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( 翻訳者:小鉄礼子 )
( 記事ID:54137 )