バルトゥン県アマスラ郡で発生した炭鉱事故は全トルコの心に焼けつくような痛みを与えた。昨夜、硬炭協会保有の鉱山で発生したガス爆発により41名の鉱山作業員が命を落とした。多角的な調査が行われ、その結果、鉱山の技術管理者が解雇された。
トルコ硬炭協会(TTK)アマスラ協会総局保有鉱山の爆発事故は、海抜マイナス300メートル、地上から350メートル下で、鉱山入り口から2.5キロの現場で発生した。鉱山作業員のほとんどが320メートル地点で命を落としたことも明らかになっている。
■時間との戦い16時間
夕方18時15分、爆発に巻き込まれた鉱山作業員を救出するため16時間もの時間との戦いが始まった。鉱山内の同僚を助けようと真っ先に動いたのはやはり鉱山作業員だった。この救助隊は、命がけで同僚の救出にあたった。彼らは夜更けに鉱山内で発生した火災によりかなりの危険にさらされ、命を落とした労働者の遺体まで何時間もたどり着けなかった。その後、十分な装備を身に着けたうえで深さ350メートル地点まで降下し、爆発発生エリアに入って同僚らの遺体を搬出した。
■メタンガス濃度急上昇が原因
アマスラ鉱山でガス爆発が発生したのは初めてのこと。第一段階の調査によれば、鉱山内で爆発はメタンガス濃度の急上昇が原因とされた。検察は、事故当時、メタンガスがダイナマイトによって爆発したことで今回の事故が起きたとみて捜査している。ガス濃度は常時計測・センサー監視されているが、爆発地点(の濃度)は他の場所の値を上回っていた。
■センサー不能
炭鉱のガス濃度監視センサーは最後に1.7という値を示した後、不能となったことがわかった。調査のなかで炭鉱の技術管理者は解雇された。爆発後、炭鉱内に取り残された人々を救出するため時間との戦いが始まった。爆発を生き延びた作業員も同僚を救おうと命を顧みず炭鉱に駆け戻った。
■夜が明け、嘆き声大きく
爆発後、消息不明となった鉱山作業員らの家族が炭鉱にあるエリアに集まった。母親は子の、妻は夫の、子どもらは父の吉報を待った。日が上り、希望が失われると嘆き声が上がった。悲嘆にくれる鉱山作業員の家族のなかには気を失う人もあり、現場に派遣された心理ケアチームが彼らのサポートに努めた。
■火災の影響は減少
爆発が発生した鉱山では現場作業が続いている。爆発で火災が発生したが、鉱山内に供給される酸素レベルの低下により、その影響は減少した。引き続き、酸素を完全に遮断した状態で火災自体も鎮火させる予定となっている。
命を落とした作業員のうち35名が昨日埋葬され、今日、さらに6名の作業員が埋葬される。この事故に関し司法および行政による調査が続けられている。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:54256 )