ダム水没の7村、移転進む―アルトヴィン
2022年10月30日付 Hurriyet 紙


アルトヴィン県でのダム建設にともない、郡中心部と7地区が水没することになるユスフエリ郡では、新居住区への大移転が1万人規模で続いている。新集落では、公共施設や住宅に続いて村民らも、「ヴィラ村(別荘村)」に似せて地元の建築工法で山麓に建てられた二階建てヴィラ・タイプ住宅に移転する。

ユスフエリダムと水力発電所は、国境沿いの410キロメートルにわたって流れる北東アナトリア最大河川の一つチョルフ川に建設計画がなされた

ユスフエリダムは2013年2月26日に着工され、本体の高さがトルコ最大275メートル、「二重薄型アーチ式ダム」のカテゴリでは世界で3番目に高いダムとして本体工事を終了した。ダム建設により郡の中心部および周辺集落の5000戸、270の事業所、9,430エーカーの農地が水没することとなる。

■152年で7度目の移転

郡の新しい土地への移転でヤンストゥジュラル地区では2,400万立方メートルの掘削と、1,100万立方メートルの埋め立て工事が行われ、その結果、153ヘクタールの用地が得られた。3地域で10段階のインフラ工事が続いており、行政庁舎、警察署、憲兵事務所、裁判所、小中学校、高校、ムフティ駐在所、教員住宅といった公共施設が完成している。

また、水没予定のイェニキョイ、テッカレ、ウルマックヤニ、チェルティクドゥズ、チェヴレリ、イシュハン、メシェジクといった地区に暮らす人々のために、山麓に新集落が設立された。この7地区では、地元の建築工法を用いて二階建てのモダンな住宅が建てられた。合計では520戸が建てられている。152年の歴史の中で6度の移転を経験し、今回、7度目の移転を迎えるこの郡の大移動は年明けには完了する見込みだ。

ダム建設にともない、中心部と7つの村が水没することになるユスフエリ郡では、1万人規模で新集落への大移動が続く。新集落では、公共施設や住宅に続いて村民らも、「別荘村」に似せて、地元の建築工法で山麓に建てられた二階建てヴィラ・タイプ住宅に移転する。

■「村の割にはとても素晴らしい」

村民の一人で、家財を運び込んだ新家を掃除していたセルハト・キョプリュリュさんは、「自分たちのものをきれにしておいた。足りないものが揃った段階で移ってくる予定だ。家は全体的に良い、村の割にはとても素晴らしい。高価で値が張るのだろう」と話した。

また、エルマス・ボズさんは、「家具をいくつか運び込んだ。家の中を見て回るとまだ足りないものがあるため、それらが整ったら引っ越す予定である。まるで別荘のような新家に満足している」と述べた。

さらにハフィズ・キュチュクヤルさんは、「集落にダムが建設されることで、私たちの家は水没する。現在、清掃をおこなっており、近々引っ越しを考えている。これは神からの幸運。うまくいくことを願っている」と語った。

チェヴレリ地区のフルシ・オジャク区長は、「ダムのために収用される三地区が合同で一つの地区をつくった。以前は84世帯からなる地区があった。今の地区には、三地区からの住民がいる。現在、トルコ総合住宅管理庁(TOKİ)によって新築物件の不具合が調査されており、不具合を後取り除こうとする取り組みが進んでいる。環境整備においても問題がある、植えた苗が枯れたという欠陥がある。冬までに引っ越したいという住民がもる。我々の新しい地区が輝かしいものになることを願う」と述べた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:54361 )