ギリシャ・メディア、トルコ・エジプト接近に「怒り」の報道
2022年11月24日付 Milliyet 紙


ギリシャの参謀司令本部が、エジプトの都市・アレクサンドリアの沖合からの写真をシェアしている一方で、ギリシャメディアでは、トルコの新しい動向が「隠しきれない怒り」とともに見出しとなっている。

トルコとエジプトの間で新たなページが開かれようとする兆しがあることで、東地中海の調和が再び崩れる可能性がある。自然な同盟を、南キプロスに加え、イスラエル、エジプトとも締結することを試みていたギリシャは、ついにエジプト政府と調査協力協定の合意に漕ぎ着けた。ギリシャ政府は、この合意をもってトルコに対して再びエジプトのカードを使ったと言える。

ギリシャ軍はというと、エジプトで毎年行っているメデューサ訓練での写真をシェアした。アレクサンドリア沖合での軍事訓練へは、エジプトとギリシャだけでなく、サウジアラビア、アメリカ、南キプロスも参加した。
サウジアラビアが初めて戦艦を派遣したメデューサ12訓練におけるオブザーバー国のリストには以下の国が名を連ね、非常に長いリストとなっている:ドイツ、アラブ首長国連邦、ヨルダン、セルビア、バーレーン、コンゴ、モロッコ、ルーマニア、フランス。
アメリカの海兵隊が注目を集めた軍事訓練で、兵隊らが戦艦の上で国旗を広げてポーズをとった。ギリシャの参謀総長のコンスタンティヌス・フローロス氏は、エジプトの参謀総長のウサマ・ルシュディ・アスケル氏ととともにメデューサ12訓練を視察した。

■ルートは再び地中海

ギリシャメディアによれば、トルコは東地中海での展開を大きく位置付けている。掘削船のアブドゥルハミト・ハン号は、まもなく地中海への航海を予定している。トルコ石油会社総局(TPAO)は、地中海海底での入念な探査に着手する予定だ。

ギリシャのTo Vima紙は、「エルドアン大統領がエスカレート:東地中海にてアブドゥルハミト・ハン号」という見出しで報じた。トルコ政府が、エジプトとギリシャ間の合意に対して明白な不快感を露わにしていると主張する記事では、掘削船アブドゥルハミト・ハン号が出航することは「地域の安定」を脅かす「挑発行為がエスカレートされること」であると報じている。

アブドゥルハミト・ハン号が数日以内に掘削を始める予定であることを報じたTo Vima紙は、この動きはトルコの外務省が、公式発表でエジプト-ギリシャ合意を「無益」であり、「自国へ損害を与えかねない努力」であると評価したあとの行動であるとした。
また、ギリシャ政府とエジプト政府がクレタ島南部からエジプトの陸地までの広範囲を含む合意をもって、トルコ-エジプト間で結ばれた協定に対する返答をしているとも主張した。船が、メルスィン県タシュジュの港から出港すると伝えたTo Vima紙は、トルコ政府がまたギリシャと南キプロスに対し、「挑発的な動き」を試みていると報じた。

CNNギリシャは、「トルコの掘削船アブドゥルハミト・ハン号が東地中海へ出航」という見出しでこの件を報じた。掘削が数日以内に開始されるとしたが、船がどの地域へいくかは明らかとなっていないと伝えた。

Ta Nea紙は「緊張感が増している-エルドアン大統領は再び東地中海での掘削を計画」との見出しで経過を報じた。

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( 翻訳者:大畠梨紗子 )
( 記事ID:54525 )