2022年はパンデミックにより2年間制限された後に、新型コロナウイルス感染症の対策措置が解除された年となった。
世界中での自然災害に加え、2022年は、イスタンブルとウスパルタをはじめとして生活に支障が出る大雪が降ったことも印象深い。ウクライナとロシアの戦争から、北大西洋条約機構(NATO)加盟の枠組みにおいてトルコ、スウェーデンとフィンランドの間で署名された文書まで、6党の野党連合の初会合から、イスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長への懲役刑の決定まで、政治では国内外において動きが多い一年となった。初の諜報機関船、TCGウフクが就役就航したことや(トルコ初の国産車メーカーである)トッグ(Togg)のお披露目式が完成したことも今年の「初」の出来事となった。
■1月
1月3日
閣議で公務員の賃上げ率を30.5%にする決定がなされた。
1月14日
国内製造されたトルコ初の諜報船、TCGウフクがエルドアン大統領参加の式典で就役就航した。
1月24日
イスタンブルでの大雪が猛威を振るった。主要幹線道路や高速道路が通行止めになった。何千もの車両が立ち往生した。
1月29日
アブドゥルハミト・ギュル氏は法務大臣からの辞意を表明した。ギュル氏の後任にはベキル・ボズダー氏が任免任命された。
■2月
2月3日
ウスパルタにおいて豪雪で都市機能が麻痺したが生活に影響した。11万3千世帯で発生した停電は4日間続いた。
2月11日
高等教育試験で優遇措置に必要な出願の際に必要とされていた基準点適用が廃止された。
2月12日
共和人民党(CHP)のクルチダールオール党首の招集招待により6つの野党党首が初めて一堂に会した。
2月24日
ロシアはウクライナへの軍事作戦を開始した。1,400万人が難民となり、17,000人の市民が命を落とした。戦争はまだ続いている。
■3月
3月2日
屋外でのマスク着用義務とHESコードアプリの使用が解除された。
3月9日
イスラエルのアイザック・ヘルツォーク大統領は2008年以来、トルコを訪問した初のイスラエル首脳となった。
3月14日
オズレム・テュレジ博士とウーラ・シャヒン博士はハンガリーのカリコー・カタリン博士とともに医療分野において最も権威のある賞を受賞した。
3月18日
チャナッカレ1915橋がチャナッカレ海戦勝利の107周年式典で開通した。
■4月
4月6日
国政選挙における10%の得票率の閾値最低得票率規定が7%に引き下げられた。
4月18日
トルコ軍はイラク北部のメティナ、ザップ、アヴァシン・バシャンバスヤン地域のテロリストらを標的として、地上および上空より「鉤爪・錠前」作戦を開始した。
4月25日
オスマン・カヴァラに対して「トルコ共和国政府転覆の企て」の罪により加重無期懲役刑が下された。
■5月
5月12日
最高裁判所はCHPイスタンブル県支部長のジャナン・カフタンジュオール氏に対する4年11ヶ月20日の懲役刑を承認した。
5月18日
ロシアがウクライナへ侵攻するにつれて、フィンランドとスウェーデンは、NATOPECに加盟国となるために公式に申請を行った。
5月22日
2021〜22年の(バレーボールの)CEV女性チャンピオンズリーグでワクフバンクが5回目の優勝を果たした第5回ヨーロッパチャンピオンになった。
5月25日
イスラエル、トルコ間で15年ぶりに外務大臣級での会談が実現した。
■6月
6月2日
高速道路での乗用車の制限速度が引き上げられた
6月8日
2023年7月1日まで、賃貸契約を更新する際の値上げ率が25%に制限された。
6月25日
カスタモヌ、カラビュク、ゾングルダク、バルトゥン、シノプ、デュズジェで猛威を振るった豪雨により2人が亡くなった。
6月28日
マドリードにおけるNATO首脳会談でトルコ、スウェーデン、フィンランドの3者間の合意文書が署名された。
6月30日
最低賃金が30%引き上げられることで5,500リラに上昇した。
■7月
7月8日
日本で安倍晋三元首相が選挙活動の最終最中に暗殺された。
7月13日
ダッチャにおいて起こった火事は2日間で消火された。700ヘクタールの森林と農地が消失した。
7月17日
ハリウッドで2004年に破局婚約したジェニファー・ロペスさんとベン・アフレックさんが18年越しに結婚した。
7月18日
学生ローン返済は借りた分のみを返すことが決定した。
7月22日
トルコ、ロシア、ウクライナ、国際連合の間で穀物輸送路の合意書が署名された。
■8月
8月1日
大統領がトルコ共和国の歴史上、最大となる公営住宅の計画を初めた。
8月2日
2022年度公務員試験での教育科学試験における問題をめぐりÖSYM(大学入試センター)所長のハリス・アイギュン教授が免職された。
8月30日
トルコの仮想通貨取引所、トデックス(Thodex)の創業者で赤色で国際指名手配され、行方を絶っていたファルク・ファティフ・オゼルがアルバニアで拘束された。
■9月
9月1日
イスタンブル広域市によって修繕されたフェリー、パシャバフチェ号が就航を開始した。
9月2日
ネジプ・ハブレミトール暗殺の容疑がかけられているレヴァント・ギョクタシュが、ブルガリアで捕まった。
9月8日
イギリス女王のエリザベス2世が「老衰」により96歳で崩御した。73歳の子息、チャールズ3世が王位を継承した。
9月16日
イランでヒジャブ着用をめぐり拘束された22歳のマフサ・アミニさんの死がプロテストに波及した。
■10月
10月14日
バルトゥン県アマスラ郡の炭鉱で発生した爆発により42名の鉱山作業員が命を落とした。
10月23日
弁護士のフィリズ・サラチさんはイスタンブル弁護士会会長に選任された初の女性となった。
10月26日
トルコ医師会会長のセブネム・コルル・フィンジャンジ氏が「テロのプロパガンダ」の容疑で逮捕された。
10月27日
イーロン・マスク氏がツイッター社を440億ドルで買収した。
10月29日
ブルサ県のゲムリク・キャンパスで、Toggの1号車のお披露目完成祝典が行われた。
■11月
11月9日
ビトリス県で野犬に噛まれたことで狂犬病を発症したムスタファ・エルチェティンくん(10歳)が亡くなった。
11月13日
イスタンブル県のイスティクラル通りにおいて起こった爆弾テロで6名が亡くなり、81名がけがをした。
11月21日
クルディスタン労働者党(PKK)/クルド人民防衛隊(YPG)がシリア北部からガズィアンテプ県のカルカムシュ群へ迫撃砲やロケット弾を10発発射した。ロケット弾は、学校1校と家屋2棟に命中し、5歳の子どもが死亡した。
■12月
12月7日
ヒラヌル財団(教団)の創設者であるギュミュシェルの娘が6歳から(性的)虐待にさらされていたことが国内に波紋を広げた。
12月14日
イスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長に対して、高等選挙委員会(YSK)の委員を侮辱した罪で2年7ヶ月15日の懲役刑が下された。
12月18日
カタールで開催された2022 FIFAワールドカップでアルゼンチンが優勝した。
12月22日
2023年の最低賃金が8,506リラになることが発表された。
12月28日
定年時の年金受給に係る年齢(EYT)の年齢基準が撤廃された。国民は社会保障機構(SGK)に大挙して押し寄せた。
■トップニュースはミリエット紙が報道した
トルコでもっとも重要な日々の日刊新聞の一つであるミリエット紙は2022年を通じ、政治、ビジネス、経済、世界界の情勢を把握し、社会的な出来事を最も詳細に取り上げ、国内の課題に対して決定的な役割を果たした。また、ミリエット紙は、考古学、芸術、建築から、エネルギーに至る異なる分野から10誌を発行し、地方自治体の問題を取り上げた分冊で、スポーツ、芸術、家庭のような9つの別の分冊によっても今年で最も注目を浴びた新聞紙となった。
■2022年に亡くなった著名人
1月11日 アフメット・ユルマズ・チャルク(サッカー選手)
1月24日 ファトマ・ギリク(女優)
2月10日 ハイダル・デュメン(精神科医、コラムニスト作家)
2月15日 アリフ・シェンテュルク(トルコ民俗音楽家)
3月4日 フュスン・ナラン・アチン(歌手)
3月23日 ヒュセイン・エルマルプナル(俳優)
4月12日 ゼケリヤ・ベヤズ(教授、博士学者)
5月17日 オズレム・S・ユルト(ジャーナリスト)
5月26日 レイ・リオッタ(俳優)
6月23日 M・ウスタオスマンオール(イスマーイーライスマイルアー教団指導者)
6月28日 ジュネイト・アルクン(俳優)
7月14日 イヴァナ・トランプ(トランプ前大統領の最初の妻)
7月28日 イルハン・イレム(芸術家)
10月15日 ビルル・カルカヴァン(女優)
10月18日 ビュレンド・オズヴェレン(アナウンサー)
10月25日 ハリト・クヴァンチ(アナウンサー、ジャーナリスト)
10月26日 アフメット・ツルガル(ジャーナリスト、コラムニスト作家)
11月2日 リザ・アクン(俳優)
12月21日 パーキゼ・スダ(女優)
12月29日 ペレ(サッカー選手)
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( 翻訳者:関颯太 )
( 記事ID:54751 )