金曜礼拝導師 『シャーナーメ』にもイラン人女性のヘジャーブへの言及がある
2023年05月12日付 Hamshahri 紙
キャラジの金曜礼拝導師は「フェルドウスィーの詩句に注目すれば、貞節とヘジャーブはイラン人の性質で、後にイスラームと統合されたのであり、『シャーナーメ』の様々な箇所でイラン人女性のヘジャーブや被服に言及していることが分かるだろう。」と述べた。
【ハムシャフリー電子版】アーヤトッラー・セイエド・モハンマドマフディー・ホセイニー・ハマダーニー師はキャラジのオルディーベヘシュト月22日[西暦2023年5月12日]の金曜礼拝の説教において、ジャアファル・サーデグ[※訳注1](彼の上に平安あれ/以下、割愛)の殉教に言及し、「イマーム・ジャアファル・サーデグは説明と抵抗のイマームであった。イマーム・サーデグは説明の道において大きく歩みを進め、悪魔に対する闘争の道のりにおいて、シーア派を守りシーア派信徒を守るために、抵抗の方法を用いた。」と述べた。
キャラジの金曜礼拝導師は傲慢さに対する抵抗と宗教的真理の説明とイスラームの価値の保護がウラマーに届き、人々に伝えられたことに言及し、「この200年、我々は敵の陰謀に対するウラマーの眼識と説明と抵抗の多くの事例を目睹してきた。一例を挙げるならば、植民地的支配の行動であった、57年オールディベヘシュト月23日[*57年は誤植で、正しくは58年/西暦1979年5月13日]のカピチュレーション[※訳注2]協定の破棄がある。」と述べた。
同師はミールザー・シーラーズィーのファトワーにより起こったタバコ協定破棄[※訳注3]に言及し、「ミールザー・シーラーズィーは聡明で眼識のある自由な学者として特別な時代に登場し、人々の支持と彼のファトワーにより、この協定を無効にした。」と付言した。
同師は人々が必要な敬虔さを持っていなければ敵の恐ろしい攻撃に対して抵抗できなかっただろうと言及し、「この抵抗の源はアフルル・バイト[預言者ムハンマドとその一族]の学派とイマーム・ジャアファル・サーデグの方法により育まれた精神性にあった。」と加えた。
同師はさらに、抵抗戦線は昨今中東地域内にあり、アラブの連帯へのシリアの復帰にアラブ連盟が合意したことは中東におけるヨーロッパの敗北を告げる大きな叫びであるとして、「イスラームの抵抗の戦線は確固たる存在であり、イランは必要な支援をする予定だ。今日は、レバノンのヒズボラやハシュドゥッ・シャアビー(PMF)、イエメンのアンサールッラー(ザイド派[シーア派の分派]の武装組織で、一般的にはフーシ派と呼ばれる)が連帯と協力により、ミサイルや無人機で昼夜にわたりシオニスト体制(イスラエル)を攻撃し、その破滅を押し進める絶好の機会である。」と述べた。
キャラジの金曜礼拝導師は本日の説教の他の部分で、ペルシア語保全の日に触れ、「フェルドウスィーの詩句に注目すれば、貞節とヘジャーブはイラン人の性質で、後にイスラームと結びついたのであり、『シャーナーメ』の様々な箇所でイラン人女性のヘジャーブや被服に言及していることが分かるだろう。」と述べた。
※訳注1:十二イマーム派の第6代イマーム、または、イスマイール派の第5代イマーム。シーア法学の基礎を築いた。イランの国教である十二イマーム派はジャアファル派とも呼ばれ、同派で重要な人物とされる。(「岩波イスラーム辞典」444頁)
※訳注2:オスマン朝などのイスラーム世界の君主が、おもにヨーロッパ諸国に与えた通商上の特権。もともとは、恩恵的な特権の下賜であったが、ヨーロッパ諸国の帝国主義的進出の手段となった。(「岩波イスラーム辞典」280頁)
※訳注3:タバコ・ボイコット運動は、1891-92年、タバコ利権譲渡をめぐってイラン全土で繰り広げられた抗議運動。ミールザー・シーラーズィーがタバコの使用禁止のファトワーを出したという噂が広まると、運動は頂点に達し、タバコの一斉ボイコットは効果を発揮し、政府は全面撤回を約束した。(「岩波イスラーム辞典」280頁)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:KT )
( 記事ID:55640 )