日産ゴーン元会長の逃亡幇助を問われたトルコ人3人に無罪判決
2023年06月01日付 Hurriyet 紙
自動車ブランド、日産自動車の元最高経営責任者カルロス・ゴーン氏は日本で自宅軟禁中であった。同氏をイスタンブル経由でレバノンに密航させた罪で、被告3人は、懲役4年2カ月と罰金3万1240リラ(約18万5424円)の判決が言い渡され、控訴審では原判決は覆された。逆転後に再開された審理では、被告3人それぞれに無罪判決が下された。
日本で自宅軟禁にされていた日産自動車の元最高経営責任者カルロス・ゴーン氏は、2019年に楽器の箱に入れられてイスタンブール経由でレバノンに逃走されられた。バクルキョイ第17第一審刑事裁判所で審理されたこの事件では、裁判所はオカン・キョセメン氏、パイロットのノヤン・パシン氏及びバーリ・クトゥル・ソメク氏に「不法な密航」罪で懲役4年2か月を言い渡し、罰金3万1240リラを言い渡した。
被告の弁護士が控訴を申し立てたところ、逃走者の不法入国に関する証拠が提示・説明されるべきであり、被告の法的状況はそれに応じて評価されるべきであるとされ、元の判決は破棄された。原判決が破棄された後、オカン・キョセメン氏、ノヤン・パシン氏、バーリ・クトゥル・ソメク氏と彼らの弁護士は、バクルキョイ第17高等刑事裁判所での審理に出席した。
■「私はパイロットとしてやるべきことをやった」
パイロットの一人であるソメク氏は、自分は事件とは何の関係もないと述べ、「私はパイロットとしてやるべきことを行い、飛行機を安全に運航させた。何ら犯罪を犯していないのに、3年間パイロットの職務を遂行できませんでした。」と言った。他の被告も同様の供述で訴状を否認した。裁判所はキョセメン氏、パシン氏、ソメク氏にそれぞれ無罪を言い渡した。
■事件の背景
「職権乱用」で日本で自宅軟禁されていた日産の元最高経営責任者カルロス・ゴーン氏は、2019年12月30日に楽器ケースに入って大阪からイスタンブルのアタテュルク空港に到着し、イスタンブル経由でレバノンの首都ベイルートに逃亡させられた。この逃走に関して、プライベートジェット会社の経営者であるオカン・ケーセメン氏、パイロット4名、客室乗務員2名に対して訴訟が起こされた。バクルキョイ首席検察局が作成した19ページの起訴状では、被告のオカン・キョセメン被告、バーリ・クトル・ソメク被告、ノヤン・パシン被告、オズグ・ビルゲ・バイラム被告、セルハト・カフヴェヂオール被告に対し、共謀して違法な密航をおこなった罪で各自に3年から8年までの懲役刑を求刑した。さらに、起訴状では、未勾留の被告のネスリン・アルトゥナラン被告とセルピル・クユムク被告に対し、「犯罪を報告しなかった」罪で各人に最長1年の懲役刑が求刑されている。
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( 翻訳者:上野明莉 )
( 記事ID:55700 )