議会による選挙法条項の一部改正をハータミー氏が強く非難
2023年06月14日付 Mardomsalari 紙


 選挙法条項の改正を受けて、ホッジャットルエスラーム・ヴァルモスレミーン[※訳注1]・セイエド・モハンマド・ハータミー元大統領は、体制の自壊に関して再度警告を発した。

【マルドムサーラーリー電子版】セイエド・モハンマド・ハータミー氏は改革派と自身の顧問団の集まりの中で、議会による選挙法条項改正後の共和制度の後退について警告し、この措置は体制の自壊への動きを強めるものであるとの解釈を示した。

 同氏は以下の様に指摘した。「何度も言われてきたように、諸々の危機の原因でありかつイランの将来と国民の運命を危険にさらしている重大な問題は、行動面において我々が共和政体から日々遠ざかっていることであり、また思想面においても、イスラームは国民の投票や考えを、また社会システムを構築し社会を包括的発展に導く上での国民の無比の役割を認めないとするイスラーム理解に依拠していることである。」

 ハータミー氏は続けて以下のように強調した。「民主主義や、宗教と調和した人民主権を確立するための最も重要な手段としての選挙を無効にする要因の中には、選挙プロセスにおける誤った手法と裁量的な監視がある。国民の投票と権利を守る立場で監督する代わりに、また独裁政権の樹立と継続を妨げる代わりに、国民やその投票への管理が強化されてきている。」

 同氏は、選挙問題に関して国会と監督者評議会[※訳注2]の間で審議されている修正案により、危機を生み出す誤った手続きが確定的なものとなり、正式に認可されると共に、選挙制度の意味を空虚化し、ある意味ではその意義を失くしてしまおうとの取り組みが行われているとの警告を発した。

 同氏は続けて以下のように述べた。「国家を救い、国民のより良い生活を保障するために、構造・アプローチと行動の面で自浄作用が働くだろうとの期待に反して、明らかに体制の自壊に向けた動きが強まっている。」

 ハータミー氏は、全ての政治活動家、思想家、愛国者、(概して忘れ去られている)革命の理想に忠実な人々や、特にあらゆる志向を持つ政党や慈善団体、とりわけ改革派戦線に以下のように求めた。

 「第一に、当局者や関係者に対し警告を発する事を惜しまないこと。第二に、以前にもまして増大する危険性に関して世論を啓発し警鐘を鳴らすことを惜しまないこと。第三に、国民の利益に資するような、問題解決につながる可能性のあるあらゆる法的・社会的措置を講じることを惜しまないことが必要である。」


※訳注1:シーア派ウラマーの位階において、大アヤトッラー、アヤトッラーに次ぐ地位

※訳注2:最高指導者、最高司法権長によって半数ずつ任命される、12人の法学者が構成する機関。議会可決法案が憲法やイスラーム法に適うかを審議し、これに反すると判断した際は法案を差し戻す権限を持つ。

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( 翻訳者:NA )
( 記事ID:55854 )