コソボ大統領「コソボは侵略を受けている」
2023年10月04日付 Cumhuriyet 紙
コソボのヴィヨサ・オスマニ大統領は、9月24日コソボ北部でセルビア人武装勢力が警察に向け実行した攻撃に関して「コソボは侵略を受けており、コソボは1週間前に発生した侵略行為の犠牲となった」と述べた。
オスマニ大統領はCNNのテレビ番組において、直近のセルビアとの緊張関係に関する質問に答えた。
オスマニ大統領は、コソボ北部で行われた攻撃をロシアによるクリミア併合になぞらえ、「この侵略行為は勃発的に実行されたのではなかった。よく計画が建てられ、仕組みが整えられて、コソボの北部だけをクリミア式の併合を目指して準備されたものだった。コソボ警察が国際的な協力を得てこの計画の実行を阻止したことに感謝する。」と述べた。
同大統領は、プーチン大統領がバルカン半島西部で新たな戦争が起きることを防ぐため、同盟国と緊密な協力関係を築いていると述べ、次のように言葉を続けた。
「当初、セルビアは兵士と重火器による軍隊の増強を北部だけでなく、400kmにも及ぶコソボ国境沿いに前例のない規模で行った。これは彼らが、バルカン半島西部を不安定化させる計画を継続させようと緊張を維持させ、及びプーチン大統領がバルカン半島西部で西側に向け新たな戦線を開くよう望んでいたことを示している。」
オスマニ大統領は、公正さを取り戻すためにセルビアはセルビア人武装勢力のメンバーをコソボに引き渡すことが必要であると促し、セルビアは公正さの点で過去に良い実績を持っていないと述べた。
また、両国間における対話でバランスと公正さが欠けていることがセルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領をコソボ侵略に駆り立てていると強調し、「コソボは侵略を受けている。コソボは1週間前に起こった攻撃行為の犠牲となった。もしこの侵略行為の後、セルビアに対していかなる制裁や厳しい措置を取らなければ、彼らはコソボのみならず、同時に隣接する地域に対しても暴力を行使することに促され、勇気づけられることとなるのだ。」と述べた。
さらに、オスマニ大統領は近いうちにセルビアがコソボ北部の武装攻撃に関与したことに関する他の証拠も公開される可能性があると伝えた。
■9月24日の事件
コソボ北部において数ヶ月続く緊張は、9月24日の朝、セルビア人が多く居住するバニシュカにおいて道を塞いだセルビア人武装勢力が発砲し一人の警官が死亡したことで再度高まった。
コソボのアルビン・クルティ首相は、「プロのテロリスト/犯罪組織」と称する約30人の重武装集団がコソボ警察を襲撃したと公表し、その責任はセルビアにあるとした。
バニシュカ修道院とその周辺に避難していた武装集団は、コソボ警察に包囲され、その地域では1日を通して攻防が続いた。
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( 翻訳者:伊藤颯汰 )
( 記事ID:56419 )