CNNインターナショナルは米国高官が戦争後のガザ統治について、パレスチナ自治政府とアラブ諸国と協議していると書いた。CNNに語った情報提供者は、アラブ・イスラム諸国が戦争後のガザの治安を維持する「国際的な勢力」に関与したくないと明確に言及した一方で、9日ブリンケン国務長官と会談したアラブ・イスラム諸国の代表団は「独立したパレスチナ国家」を改めて強調した。
米国は国連安全保障理事会で提出されたガザでの人道的緊急停戦を求める決議案に拒否権を発動した。最終結果は賛成13カ国、棄権1カ国、反対1カ国となった。国連安保理常任理事国である米国が反対票を入れた唯一の国となり、同盟国の英国は棄権した。こうした結果によって決議は否決された。
■戦争後のガザの計画
米国大手メディアのCNNインターナショナルは米国政府が「停戦を拒否した」一方で、パレスチナ自治政府と地域の同盟国と戦争後のことについて協議を行っていると報じた。
CNNに語った米国高官は戦争終結後、ガザも占領下のヨルダン川西岸地域もパレスチナ自治政府が主導する統一政府によって統治されると構想していると伝えた。
■移行プロセス: イスラエル国軍は一時的にガザに駐留
CNNは戦争後にガザを取り巻く多くの疑問符が浮かぶと強調し、米国国務省のマット・ミラー報道官が6日に開いた会見を振り返った。
ミラー報道官は記者会見で、戦争後にイスラエル国軍が一時的にガザに駐留する「一定の移行期間」となるが、恒常的ではないと述べた。
■アラブ諸国は関与しない、 パレスチナ問題は分割できない
米国とイスラエルメディアの報道によれば、米国はマフムド・アッバス氏主導のパレスチナ自治政府では現状ガザ地区を制御できず、国際的勢力であれば制御できると考えている。
CNNに語った西側の外交官はアラブ代表団が戦争後、ガザでの治安を維持する「国際的な勢力」に関与したくないと明言していると述べた。
アラブ・イスラム諸国はパレスチナ問題の分割を看過できないと述べ、ガザ地区の未来はパレスチナ問題の分割を拒絶することと「独立したパレスチナ国家」であると強調した。
ヨルダンのアイマン・サファディ外相はCNNで発表し、国際的な治安維持軍に参加しないと明言し、またCNNに語った大使は戦争後に国々はガザに「絶対に」自国軍を駐留させないと述べた。
■「復活するパレスチナ自治政府」
CNNは米国が当初から「二国間での解決」を支持していると述べ、バイデン政権はイスラエルの「緩衝地域」案に反対していると報じた。
CNNに語った政府高官は「パレスチナ自治政府は現在の脆弱さではガザを運営できないが、『復活した』パレスチナ自治政府は最も合理的な解決策になる可能性がある」と主張した。
■米国で重大会合、二カ国間での解決を強調
米国のイスラム協力機構とアラブ連盟渉外グループのメンバーである外相たちは米国のアントニー・ブリンケン国務長官と会談を行った。
(トルコの)ハカン・フィダン外相も参加した会談では、国連安保理でガザの人道的緊急停戦を求める決議投票での米国の拒否権発動には完全に失望させられたと強調された。
代表団メンバーはイスラエルの強制移住政策全体に反対すると強調しつつ、「二政府間での解決に導く真の政治的雰囲気を形成し、関連する国際決議に基づき1967年6月4日の境界線でパレスチナ国家を設立する」ように、呼びかけを繰り返した。
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( 翻訳者:伊藤梓子 )
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