二重国籍を持つ学生たちの中には、大学生になるにあたりトルコ国籍を放棄する者もいる。300万を超える受験生が競う高等教育機関試験(YKS)の代わりに、より参加者が少なく、より問題の少ない外国籍者入学試験を受けている。
数百万人の受験生が大学入学のために受験する、高等教育機関試験(YKS)の申し込みが続いている。二重国籍を持ち試験の合格を難しいとみる受験生たちの中には外国人学生が受験するトルコ外国籍者入学試験(TR-YÖS) を受験する者もいる。この試験を受験するために彼らはトルコ国籍を放棄している。このようにして、国語、数学、理科、社会といった多くの教科がある高等教育機関試験(YKS)の代わりに、数的処理と基礎数学のテストのみのより簡単で問題数の少ない試験で大学生になるチャンスを掴んでいる。さらに、試験は外国人向けだが問題用紙にはトルコ語訳もある。
■合格を勝ち取るのがより簡単
外国籍者入学試験対策コースを提供する機関に私たちがトルコのある高校で学び二重国籍を持っていることを明言して連絡をとった。関連機関が方法と流れに関して提供している情報は次のとおりだ。
7月1日までに国籍放棄証明書を取得する必要がある。これには平均して3~5ヶ月かかる。私たちのコースにはこの状況の学生がたくさんいる。9月以降に国籍を放棄しようと動いている学生もいる。あなたの手続きが間に合わない場合は来年出願をすることになる。2年以内ならトルコ国籍に戻る権利がある。高等教育機関試験(YKS)で医学部に入るのは一万分の1だが、トルコ外国籍者入学試験(YÖS)なら百分の6だ。トルコ外国籍者入学試験(YÖS)の方が合格を勝ち取るのが簡単だ。
あなたが二重国籍を持っているならトルコ国籍を放棄する必要がある。私たちは何人もの受験生をこの方法で大学生にしてきたし、国籍の手続きから大学進学までのコンサルティングを提供する。
二重国籍で海外の高校を卒業した場合は必要ないが、トルコの高校を卒業した場合は国籍を離脱してください。
高等教育機関試験(YKS)よりも問題数が少なく、簡単な問題が出題されるため、トルコ外国籍者入学試験(YÖS)を受験するのが合理的だ。公立大学の場合は試験で良い点数を取る必要があるが、私立大学の場合は希望する学部に入学することができる。
■様々な苦労があったが合格した
ソーシャルメディアや掲示板ではたくさんの学生が国籍を放棄する方法を探している。学生の投稿は次のとおりだ。
家族はトルコ外国人入学試験(YÖS)を受験するのを望んでいるが、残り5か月でそのようなリスクを冒すのは自分は望まない。
私のクラスメートは、それは不公平だがこの権利を使うつもりだと言っていた。 その人は今、私と同じ大学で数学を勉強している。
私の友達もトルコ外国人入学試験(YÖS)を受験した。様々な苦労があったが、工学部に合格した。
周りには移民がたくさんいる。皆去年トルコ国籍を放棄して医学部に受かった。予備校にさえ行かずに、夏の休暇も楽しんで合格した。
■即席学籍
公立大学の多くは[外国籍の]学生を受け入れる際に外国籍学生試験の受験を義務付けている。しかし私立大学は外国籍者向けの試験の義務はない。私立大学の中には、仲介コンサルタント会社を通じてのみ学生を受け入れている大学もある。この分野でサービスを提供する何百もの企業が、受験生側の希望する大学および学部への入学を保証している。料金は2千ドルから2万ドルの間で異なる。本紙は以前、トルコ外国籍者入学試験(YÖS)での詐欺についてニュースを発表していた。
■弁護士「私も同じことをした」
多くの弁護士も国籍放棄を希望する人々の支援を行なっている。この分野を専門とする弁護士がいるほどである。自分もトルコ外国籍者入学試験(YÖS)を活用したと述べたある弁護士は、「私たちはあなたの国籍放棄手続きを非常に簡単に処理できる。私はかつてブルガリア国籍者で、トルコ外国籍者入学試験(YÖS)を受けて法学部に入学した。私たちがカウンセリングを行った学生もたくさんいた。あなたは正しい決断をした。トルコ外国籍者入学試験(YÖS) は高等教育機関試験(YKS)よりもはるかに簡単だからだ。試験後はトルコ国籍に戻ることができる。国籍を放棄するより戻るほうがずっと簡単だ。」
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( 翻訳者:芝田幸恵 )
( 記事ID:57302 )