ラダーディー氏:一部のエリートはポピュリズムの潮流を恐れ、選挙について口を噤んでいる
2024年02月05日付 Hamshahri 紙
[イスラーム]文化思想研究所学術委員会のメンバーであるモフセン・ラダーディー氏は、「今日、選挙への参加は望ましく且つ必要であると考えながら、ポピュリズムの潮流を恐れて沈黙し、意見を表明しない人々がいる。なぜなら彼らは、選挙について意見を表明したとたんに攻撃の対象となるのではないかという恐怖を抱えているからである」と語った。
【ハムシャフリー電子版】最高指導者ハーメネーイー氏は、イスラーム共和国軍の空軍[IRIAF]と防空軍[2008年にIRIAF から分離し、イランのレーダーネットワークを管理]の司令官と職員の全体会議で行われた自らの最近の演説で、正しくて勇気のある、適時な認識と判断をもって行動する個人や集団から成るエリートたちの促進装置としての役割を明示しながら、「エリート層は革命目標の成就を促進するという重い責務を担っている」とおっしゃった。選挙が間近であることと、革命目標の成就におけるエリート層の役割の重要性を鑑みて、本紙は[イスラーム]文化思想研究所学術委員会のメンバーであるモフセン・ラダーディー氏に取材した。内容は以下の通りである。
◆エリート層の役割が薄れている
ラダーディー氏は最初にこう述べた。「革命の最高指導者がエリートたち及び社会における彼らの役割の重要性を強調するのは、イラン国内、そして基本的に世界でも、社会の一般大衆へのエリートたちの役割と影響は薄れているという理由がある。もちろん偉大なる最高指導者は、エリートとは単なる知識の持ち主ではなく、この語は影響力のある人全てを含むと指摘した。いずれにせよ、エリートのアクティヴィズムは社会の中で弱まっており、昨年の出来事はさらにこの問題の深刻化に拍車をかけた。いわば、今日においてエリートたちは社会に対して消極的であり、さらに明確に言えば、エリートたちは諸問題に関する意見表明に対して恐怖を感じ、動揺しているのだ」。
◆社会は従うべき権威を失っている
同氏はこう付け加えた。「今日、革命派のエリートであれ、非革命派のエリートであれ、エリートから権威が奪われている。別の言い方をすれば、エリートの言葉に関心が払われておらず、このことで社会はある種の困惑に陥っている。このような事態の発生は、社会や一般大衆を怒りの方向に向かわせるとともに、一種のアノミーと混乱を引き起こすことになり、自ら正しいと思うことを個々人が勝手に行うようになるだろう。したがって、すでに生じているこの問題の重要性のために、エリートは自分を取り戻し、社会の舞台に戻らなければならない。」
◆ポピュリズムに対抗する最高指導者の革命宣言
この政治問題のアナリストはこう続けた。「革命指導者の戦略はこうである−すなわち、社会が一つの方向性で運営され、人々が意見や信念をもって一つの権威に従えるようにすることである。今日、選挙への参加は望ましく且つ必要であると考えながら、ポピュリズムの潮流を恐れて沈黙し、意見を表明しない人々がいる。なぜなら彼らは、選挙について意見を表明したとたんに攻撃の対象となるのではないかという恐怖を抱えているからである」。
モフセン・ラダーディー氏は、「エリートの重要性に関する最高指導者のご発言は、ポピュリズムに対抗する革命宣言と考えるべきである。なぜなら臨床病理学的にこのような事実に行き着くからである−すなわち、革命派のエリートであれ、それ以外のエリートであれ、多くのエリートが意見表明を恐れ、その後の反応に不安を抱えている、という事実である。故に、エリートは、恐れることなく社会の舞台に上がり、啓蒙を開始するために知的行動を起こすことが必要である」と述べた。
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( 翻訳者:LJ )
( 記事ID:57319 )