タイイプ・エルドアン大統領は、明日、12年ぶりにエジプトを訪問し、アブドュルファッターハ・エル・シーシ大統領と会談する。
2人の首脳会談では、両国の関係と、ガザ、東地中海、リビア、シリア、および両国の経済関係が重要な議題となる。地域の緊張が高まった時期に実現した訪問は、この点からも重要である。長期にわたる断絶期に入ったエジプトとトルコの関係は地域の安定や将来の点からも重要であると考えられている。
■パレスチナの緊張
トルコとエジプトの外交において共通して重要なテーマにパレスチナ問題があげられる。エルドアン大統領とシーシ大統領の議題として、イスラエルのガザに対する攻撃、ガザでの恒久的停戦と、捕虜の交換および人道支援がある。トルコは10月7日以降、人道支援とエジプトを通じたガザ住民の避難をエジプト政府と調整して行っている。
■リビアへの影響
会談では、リビアの最近の状況についても取り上げられる予定だ。トルコとエジプトは、リビア問題で異なる立場を取っている。トルコは首都トリポリに国連によって設立された暫定政権と協力する一方で、エジプトは国の東部を支配しているリビア代表議会とハリーファ・ハフタル勢力を支援している。アンカラ政府とエジプトの間での政治対話が活発化することでリビア問題における意見の相違が緩和されることが期待されている。
■東地中海での協力
エルドアン大統領とシーシ大統領の会談では、東地中海も重要な位置を占める。トルコとエジプトは、東地中海で最も長い海岸線を有する二国である。この点から、カイロの会談では東地中海での協力も議題になるとみられる。トルコがリビアと取り決めた海洋管轄区域画定に関する協定によって両国は何キロもの海域を獲得した。同様の協定をエジプトとも結ぶとみられている。この協定がおこなわれれば、両国ともに利益があるとされている。
■経済関係
アフリカ大陸でトルコの最大の貿易相手であるエジプトとの経済関係は両国にとって重要である。エジプトとトルコの間の貿易額は昨年100億ドルに達し、さらなる拡大が目指されている。
■貿易の拡大
エルドアン大統領とシーシ大統領は会談で経済関係については別の機会を設けるとしているが、この問題では相互投資と貿易量の増加が論点となる。
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( 翻訳者:佐藤はつみ )
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