イズミル山火事、民家に広がる
2024年08月16日付 Cumhuriyet 紙
イズミル・カルシュヤカ区で、昨夜発生した森林火災の消火活動が続けられている。火災が住宅街に達し、市民が自宅から避難したことがわかった。トゥガイ広域市長は、上空からの消火活動が十分でなく、当局を説得できなかったと述べた。ユマクル大臣は火災がピクニックの火から発生したと語った。
イズミル・カルシュカヤ区で発生した森林火災の消火活動が行われている。
カルシュヤカ区のヤマンラル・カラテペ付近で昨夜21時10分に原因不明の森林火災が発生した。
火災には、イズミル広域市消防局チームとイズミル森林総局所属の陸上チームが消火活動にあたった。日の出とともに空からの消火も加わった。
森林チームに加えて災害緊急事態対策庁、警察、軍警察、消防団、自治体を介して活動が絶え間なく続いている。
国防省が消火活動に上空から援助を行っており、5機の航空機、15機のヘリコプター、46台のスプリンクラートラック、10台の水タンク車、4台のブルドーザー、4つの地上班によって消火活動が続いている。強風の影響で、火災はいまだ鎮静化できていない。
風の影響で火災のコントロールが困難になる一方で、住宅街に灰が降っているのが観測された。炎によりカルシュヤカの特定の地域では電気が供給されなくなっている。
警察は、ドーアンチャイとエヴカ両地区に呼び掛けて自宅を離れるよう求めた。
◾️オナル区長「自宅を離れるように」
バイラクル区イルファン・オナル区長は、「ドーアンチャイ地区での火災は、風の影響もあり、残念なことに居住区域にまで達した。この地域に住んでいる市民の一刻も早い避難を求める。上空からも地上からも続く消火活動では、消化にあたる職員らが消火活動を行えるよう、任務にあたっていない車と市民は現地を離れるように重ねてお願いする」と話した。
◾️カルシュヤカ区から呼びかけ
カルシュヤカ区は火災がシェルターにまで到達したと伝え、「火災はあらゆる手を尽くしているにも関わらず、シェルターにまで至った。すべての動物愛護者に、施設から友である動物たちを逃がすために協力を求めている」と通達した。
◾️トゥガイ市長「風が火災の影響を多くの場所に広げている」
イズミルのジェミル・トゥガイ広域市長は、昨夜発生した火災を鎮静化するため、イズミル広域市消防団やイズミル水・下水道総局(IZSU)、その他のチームと共に現地で活動を続けていると明かし、次のように伝えた。
「風が火災の影響を多くの場所へ広げている。仲間たちが、鎮静化に向けて集中的に活動している。600人近い職員と、区の支援で30台以上の消防車が現地にいる。火災を住宅街に拡大させないために、我々のチームが尽力している。」
◾️シェルターの動物たちが避難
カルシュヤカ区のヤマンラル山で発生した森林火災では、上空と地上から消火活動が続いている。火はカルシュヤカ・セイルテぺの麓にあるカルシュヤカ区の建設現場と、民間の分別施設にまで達した。多くの職場が燃え、濃い煙が空を覆った。産業地区の一部はもぬけの殻になった。獣医と住民保健局のチームはカルシュヤカとバイラクル両区のシェルターにいた約600頭の野良犬や野良猫を避難させた。
◾️8軒の家が灰と化した
イズミルのカルシュヤカ区で発生した火災により、オヌル地区の森に近い家々が燃えた。自宅に住めなくなった市民らは、消火活動の遅れを非難した。
◾️エルバン知事「亡くなった人がいないことが最大の慰め」
イズミルのスレイマン・エルバン知事は、カルシュヤカ区ヤマンラル地区で発生した火災のリスクが大幅に下がったと明らかにした。エルバン知事は、「死者とけが人がいなかったことは、最大の慰めだ」と語った。
イズミルのジェミル・トゥガイ広域市長は、ヤマンラルの火災に関し新たに公表した情報の中で、火災が強風によって広い範囲に拡大したと述べた。各チームが消火活動を続けていると明かしたトゥガイ市長は、「自宅から避難することになった市民を放り出すようなことはしない」と述べた。
◾️避難した家は87軒、燃えたのは16軒
ヤマンラル地区で住民が避難した家は87軒であることがわかった。燃えた家は16軒に上ったとされた。
45か所の職場から人々が避難したが、煙の被害を受けた市民の他には重傷を負うようなこともなく、亡くなった人もいなかったことがわかった。
◾️民家に到達
ズベイデ・ハヌム地区の森に近い居住区域に到達した火災が、地域の家々に飛び火しないよう、イズミル広域市の消防団が対策を講じる一方で、警察は通りに出ている市民らが猛烈な煙の被害を受けないよう警告を発した。森林に近い家々に居住する人々は、現地を離れた。
火災がTOKI住宅に飛び火した結果、10階建てのブロックの屋根が燃えた。
◾️「支援を求めている」
カルシュヤカ区は呼び掛けを行い、国民に支援を求めた。
「カルシュヤカで続く火災の消火活動のため、使用可能な状態の水タンク車や重機を所有するすべての企業に、我々の活動を支援してくれるよう求める。」
◾️トゥガイ市長「説得することができなかった」
ジェミル・トゥガイ広域市長はCNNトルコの生放送で声明を発した。トゥガイ氏は、上空からの消火活動が不十分であり、そしてヘリコプターが夜間は全く活動しなかったと明かした。
トゥガイ広域市長は、「あちこちが燃え、火災は続いている。完全には収まらない。一軒のビルの屋根を除いて建物の問題はないが、事前対策のため退去してもらった。今はすべて鎮静化している。何十台もの車両がここに集まっている。風が強まれば、森林火災が再び燃え広がり、民家を襲えば、これらを使用する。そうなる可能性はある。
700人以上の職員がここにおり、ボランティアとして来た仲間たちもいる。ほぼ自治体[機能]全体がここに集まっている。消防団は森の中に入ることができない。これが問題だ。到達する範囲まで放水することはできる。そうでない場所には森林局の車両がいる。あるいは、上空からも消火をしているが、十分ではない。
我々は今日、上空からの消火活動が十分ではないことを目撃した。これはリスクがあると説明したが、説得することはできなかった。上空からの十分な消火活動は行われなかった。今はヘリコプターが一機も活動していない。我々の消防団の他に活動しているものはいない。日中は数機の航空機がいた」と話した。
◾️ユマクル大臣「火災の原因はピクニックの火」
イブラヒム・ユマクル農業森林大臣はイズミルの火災現場に向かうため、アンカラを出発した。
ユマクル大臣はイズミルで行った会見では、死者がおらず、民家を襲うような状況にないと述べた。同大臣は、「火災の原因はピクニックの火である」と話した。
◾️イマムオール「イスタンブル広域市消防団がイズミルに向かっている」
イスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長がXアカウント上で行った投稿では、「イズミル・カルシュヤカ区で発生して広がった火災を憂慮を抱いて注視している。チャナッカレの火災鎮火に参加したことのあるイスタンブル広域市の消防団が、今イズミルに向け出発している。火災が一刻も早く消火されることを祈っている。イズミルにお見舞い申し上げる」と述べた。
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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:58512 )