サカリヤ県麺工場で爆発、30名負傷
2024年09月15日付 Hurriyet 紙


サカリヤ県ヘンデク郡の工場で発生した爆発事故で30人が負傷、従業員1人が死亡した。ユルマズ・トゥンチ法務大臣は、爆発原因と責任者特定に向けた司法調査が開始されたと発表。ヴェダット・ウシュクハン労働・社会保障大臣も、主任検査官と検査官それぞれ1人が事故の調査にあたると発表した。一方、爆発で負傷した従業員のひとりであるザフェル・エマネットさんも恐怖の瞬間について語った。ネマネットさんは、「服が脱げ靴が吹き飛ぶほどの爆発だった。私は作業中だった。4秒間、白い光が輝き、振り向くとあちこち崩壊して工場内は火の海。しばらく身動きが取れず、工場から出られなかった」と述べた。

Trans-European Motorways (TEM)のアナトリア自動車道ヘンデク料金所近くで操業していた麺工場の原料保管庫エリアで原因不明の爆発が発生。この爆発で発生した火災は消防隊の活動により数時間後に鎮火された。

通報を受け、市外中央および郡、さらに周辺県からも消防と救急が現場に急行した。現場からの第一報によればこの爆発で30人が負傷(うち6人が重傷)。負傷者らは医療チームによって周辺病院に搬送された。

■カメラに映った爆発の瞬間

工場内で発生した爆発の瞬間は近くの監視カメラに記録されていた。

■サカリヤ県:従業員1人の死亡確認

爆発に巻き込まれた従業員のひとりメスト・シマイさんの家族は、(搬送先の)全病院を回ってもシマイさんを見つけられずにいたところ、工場5階階段で焼死体で発見され、検死センターに搬送されていた男性の身元確認のため同センターから呼び出しを受けた。家族の身元確認の結果、死亡者がメスト・シマイさんであることが判明した。死者の最終的な身元確認のため、法医学研究所でのDNA鑑定が実施されることも明らかにされた。

■閉じ込められた従業員を消防隊が救出

爆発が発生した保管庫エリアで孤立していた従業員は消防隊のはしご車で救助された。煙の被害を受けた従業員らは救急車に運び込まれて病院に搬送された。

現場から立ち上った煙は郡内各所で目撃された。

■ウシュクハン大臣「主任検査官と検査官を1人ずつ派遣」

ヴェダット・ウシュクハン労働・社会保障大臣は自身のソーシャルメディアアカウントで、サカリヤでの爆発事故に関する声明を発表。同大臣は、「サカリヤ県ヘンデク郡の工場で起きた爆発事故で負傷された同胞たる従業員らに、一日も早い回復がアッラーから授けられることを祈っている。ご本人とご家族にお見舞い申し上げる。当省としては経過を丁寧に見守っていく。当省からは事故の検証のため、主任検査官と検査官を1名ずつ派遣した。当省の検査官は必要な調査を行うはずだ。現在も治療を受けている従業員が一刻も早く健康を取り戻せることを祈っている」と述べた。

■オズチェヴィク保健副大臣の声明

ハリム・オズチェヴィク保健副大臣は、サカリヤ県のヤシャル・カラデニズ知事とともに、ヘンデク郡立病院に入院している事故の負傷者を見舞った。

オズチェヴィク保健副大臣は病院前で(の会見で)、負傷者数が増加していると明かし、「負傷者数は合計30人に達した。人数はやや増えた。負傷者のうち5人は退院した。また負傷者の3人は消防士で、退院者にも消防士が1人いる。負傷者のうち2人は挿管されている。またそのうち1人は、高レベルの治療の必要性と病院混雑のためイスタンブルに移送された。イスタンブルに移送されたこの患者は重体。別の一人もコジャエリ市立病院で挿管状態で経過観察中である。患者らの主な症状は熱傷で、他の3人の患者は挿管なしでコジャエリ市立病院の集中治療室で治療中。負傷者の1人は12歳の少年で、父親とともに工場に来ていて爆発時に負傷したと推測される。全身状態は良好。イスタンブルに移送された患者は手術を受けることになり、容態は深刻である」。

カラデニズ知事は火災対応についても言及し、「保管庫内部で高温が続いている。熱エネルギーがリスクとなることから対策がとられた。冷却作業が続いている。冷却完了までは工場内の危険性は継続する。冷却作業により温度が下がればリスクが去ったと言えるだろう」と述べた。

■トゥンチ大臣:捜査開始

ユルマズ・トゥンチ法務大臣は、サカリヤ県で発生した爆発事故の原因と責任者の特定のため、最高検察庁が司法調査を開始したと明らかにした。同大臣は声明で次のように述べた。

「サカリヤ県ヘンデク郡の工場で発生した爆発事故で負傷された方々の一日も早い回復をお祈りするとともに、(これ以上の)死者が出ないことを祈る。爆発後に発生した火災の鎮火と負傷者の治療のために必要な対応が進められている。爆発原因と責任者の究明のため、ヘンデク郡共和国検察庁により司法調査が開始された。」

■ギョクタシュ大臣:心理ケア支援チームを派遣

トルコ共和国家族・社会サービス省のマヒヌル・オズデミル・ギョクタシュ大臣は、爆発事故で負傷したり被害を受けたりした市民のために心理ケア支援チームを派遣したと発表。ギョクタシュ大臣は自身のソーシャルメディアアカウントで次のように声明を出した。

「サカリヤ県ヘンデクの工場で発生した爆発事故により負傷し、あるいは被害を受けた市民のために、心理ケア支援チームを緊急配備した。負傷された市民の一日も早い回復を祈っている。お見舞いを申し上げる。」

■「服は脱げ、靴は吹き飛んだ」

サカリヤ県ヘンデク郡の工場で起きた爆発で負傷した従業員のひとりザフェル・エマネットさんは恐怖の瞬間について語った。エマネットさんは、「服が脱げ靴が吹き飛ぶほどの爆発だった。私は作業中だった。4秒間、白い光が輝き、振り向くとあちこち崩壊して工場内は火の海。しばらく身動きが取れず、工場から出られなかった」。エマネットさんの母親は、サカリヤ広域市のユスフ・アレムダール市長と抱き合って涙を流した。

Trans-European Motorways(TEM)のアナトリア自動車道ヘンデク料金所近くで操業していた麺工場で9月15日13時15分に爆発が発生。爆発後、工場内で火災が発生した。112番緊急通報センターに通報が入り、サカリヤ県をはじめ、デュズジェ県、コジャエリ県から多数の消防隊、救急隊、AFAD(災害緊急事態対策庁)、森林当局、警察、憲兵隊が現地派遣された。まもなく現場に到着した消防隊が消火活動を開始。工場内から救出された人々や負傷した人々は救急隊員による応急処置の後、病院に搬送された。

現場を訪れたサカリヤ広域市のヤシャル・カラデニズ市長は、第一報28人負傷と発表。サカルヤ県による最新野発表では、28人負傷し、うち6人が重傷、2人が挿管状態であるとされた。

工場内では消防隊による冷却作業が、病院では負傷者の治療が続いている。ヘンデク国立病院に搬送された患者で、体に2度の熱傷を負った作業員のうち7人は救急車でコジャエリ市立病院に、8人がサカリヤ教育研究病院に移送された。負傷した作業員らの身内が病院前で吉報を待っている。

■4秒間の白い光

負傷者のひとりであるザフェル・エマネットさんが、サカリヤ県ヤシャル・カラデニズ知事および、サカリヤ広域市長ユスフ・アレムダル市長に工場内での出来事を伝えた。ネマネットさんは、「服が脱げ靴が吹き飛ぶほどの爆発だった。私は作業中だった。4秒間、白い光が輝き、振り向くとあちこち崩壊して工場内は火の海。しばらく身動きが取れず、工場から出られなかった」と述べた。

不安でいっぱいの時間を過ごしたエマネットさんの母親は、ユスフ・アレムダル市長と抱き合って涙を流した。アレムダル市長は病院前で負傷した親族を慰めた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:58657 )