ドイツ、反イスラム政策に一歩
2024年10月04日付 Hurriyet 紙


ドイツのナンシー・フェーザー内相は、急進化の動向をいち早く捉え、予防する目的で「イスラム主義対策タスクフォース」と名付けた新たなグループを結成したと伝えた。同グループには、ヒジャブ禁止を擁護する専門家も在籍している。

ドイツ政府は、「イスラム主義」抑止を目的とした研究組織を作った。
ドイツの内相がインターネット上に掲載した声明によると、「イスラム主義対策タスクフォース」は、主に若者がオンラインプラットフォームで遭遇する急進化のプロセスを予防すべく集中的に取り組むことになる。

フェーザー内相は、急進化がインターネット上で瞬時に拡散されていることを明かしつつ、「インターネットや言論上で急進化する若い犯罪者を目にすることが、徐々に多くなっている。この急進化のプロセスを、我々はいち早く捉えて食い止めなくてはならず、可能ならば、より多くの若者の急進化を初めから抑止しなくてはならない」と述べた。

WhatsApp、Snapchat、Telegram、TikTokといったプラットフォームが、イスラム主義グループによって、特に若者や無防備なユーザーを感化するために利用されていると強調したフェーザー内相は、タスクフォースが予防分野において重要なステップであることを明かした。

タスクフォースは、2年に渡る取り組みの一環として、半年に一回、内務省に新たな対策と提言を示し、急進化を抑止する対策を発展させることを目指している。

■タスクフォースには、ヒジャブ禁止を擁護する専門家も

同研究グループには、安全保障組織や市民社会機構、学術界から9人の専門家が参加している。
中でも注目されているのは、ライプニッツ平和紛争研究機関のユリアン・ユンク氏、ミュンスター大学のモハナド・コルヒデ氏、オスナブリュック大学のミヒャエル・キーファー氏、そしてニーダーザクセン州警察のリサ・ボーチャード氏といった面々である。

彼らの中には、過去のイスラムやムスリムに対する議論を呼ぶ発言で知られる人物もいる。とりわけミュンスター大学のイスラム神学センター長モハナド・コルヒデ氏は、オーストリアでヒジャブ禁止と一部モスクの閉鎖を支持したが、このことは批判を招いた。

また、コルヒデ氏はオーストリアのムスリム協会の統制を擁護する法改正を支援し、「政治的イスラム」の語を用いてムスリムの市民社会に対する政府の統制を強めることに貢献したとして、度々非難された。

■何があったのか

また別の観点からは、件のタスクフォースが、ゾーリンゲン市でテロ行為が起きたのちにドイツ政府が採択した安全保障パッケージの一環として結成された。
政府が採択した同パッケージは、イスラム主義との闘いに加えて暴力、避難、定住に関する法律を強化することを見込んでいる。

8月、ドイツのゾーリンゲン市で設立650周年の祝祭の最中に、26歳のシリア人イッサ・H容疑者が、無差別に人々を襲って3人を死亡させ、数人に重傷を負わせ、計8人を死傷させた。

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:58814 )