クルトゥルムシュ国会議長、イスラム協力会議で演説「イスラエルはイスラム世界の分裂を利用している」
2024年10月13日付 Hurriyet 紙
トルコ大国民議会のヌマン・クルトゥルムシュ議長がスイスのジュネーブで開催されたイスラム協力機構議会連合協議会で演説をおこなった。同議長は、「ネタニヤフ首相とその一味は、遅かれ早かれ責任を問われるだろう。イスラエルの力はイスラム世界の分裂から生じている。我々はパレスチナの大義を守らねばならない。共通の利益のためには政向の違いは脇に置かれるべきだ」と述べた。
クルトゥルムシュ議長は、列国議会同盟(IPU)第149回総会出席のため訪問したスイスのジュネーブで、IPU総会の枠組みで開催されたイスラム協力機構議会連合の調整会議にも出席。
ジュネーブ国際会議場でのこの会合は、アダマ・ビクトゴ コートジボワール国民議会議長がイスラム協力機構議会連合の持ち回り議長を務めた。クルトゥルムシュ議長は会合参加各国の代表にトルコ国民を代表して挨拶するとともに友好のメッセージを伝えた。
クルトゥルムシュ議長は、この会合は非常に微妙な時期に開催されているとし、昨今のグローバルな社会・経済・政治的な諸問題は互いに交錯しており、その中心にガザ、エルサレム、パレスチナの人々の状況があると述べた。
同議長は、「歴史上重要なこの時期に、全人類、とりわけイスラム共同体が団結と連帯を示さねばならない。団結なくしては、イスラム教徒のみならず全人類に対してなされた不正義に立ち向かうことは絶対にできない」と述べ、ここ一年以上、パレスチナ人は現代史に記録される最も残忍な虐殺キャンペーンの犠牲となってきたと話した。
同議長は、イスラエルがあらゆる国際ルールを無視し、言語道断の罪を犯し続けていると述べ、「イスラエルは今も激しい砲撃と地上攻撃でもって彼らの残酷さをレバノン国民に向けている。こうしのような困難な状況で私はレバノン国民に強い連帯を表明する」とした。
また、イスラエルのネタニヤフ首相とその一味が、遅かれ早かれ、彼らの犯したおぞましい罪の責任を国際法廷で問われることになるだろうと強調し、「倒錯した宗教的ファナティシズムにとりつかれたネタニヤフ首相は今回の戦争も負ける運命だ。問題は、いつどのように負けるかである」と述べた。
IPU総会が一丸となって行動することの重要性を表明したクルトゥルムシュ議長は、「率直に、赤裸々に言わなねばならない。イスラエルの力は軍事力やグローバル金融あるいはメディアネットワークへの支配力を根源とするものではない。あるいは彼らを支援し続けるパトロンの力でもない。イスラエルの力はイスラム世界の分裂から生じているのだ」と述べた。
■クルトゥルムシュ議長発言
「パレスチナ(問題の解決)のような共通の利益に関しては、政向の違いは脇に置き一丸となって行動すべきだ。我々は肩を組んで結束を固めねばならない。イスラム協力機構議会連合の基本原則と重要な機能のひとつはパレスチナの大義を守護することだ。IPUのみならず、他のプラットフォームでもこの大義を積極的に推し進めねばならない。私はIPUの全代表団、そして全同胞に対し、この問題を最優先してくれるよう呼びかける。最も広範なコンセンサスを得ることができ、全メンバーの支持を得ることができる決議案を支持することは、我々にとって義務であり必要不可欠なことだ。この機をとらえ、正義と平和、そしてパレスチナ人の権利に対する我々のコミットメントを強化したい」。
列国議会同盟(IPU)第149回総会に出席するためスイスのジュネーブに到着したクルトゥルムシュ議長は、ジュネーブ・コアントラン空港でブラク・アクチャパル駐ジュネーブ国連代表部トルコ常駐代表やアルパルスラン・アジャルソイ世界貿易機関(WTO)トルコ常駐代表ならびにその他の関係者の歓迎を受けた。
ジュネーブ国際会議場で開催されるIPU第149回総会のメインテーマは「Harnessing science, technology and innovation (STI) for a more peaceful and sustainable future(より平和で持続可能な未来のための科学・技術・イノベーション(STI)の活用)」。総会で演説したクルトゥルムシュ議長は、総会の枠組みで開催されるイスラム協力機構議会連合の調整会議にも出席した。
クルトゥルムシュ議長は、IPU総会の枠組みでカウンターパート国との二国間会談を行う予定で、さらに在ジュネーブ・トルコ総領事館においてトルコ非政府組織の代表者との会談も予定されている。
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( 翻訳者:原田星来 )
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