トランプの勝利、トルコはどうなる?
2024年11月08日付 Cumhuriyet 紙


アメリカ合衆国大統領選挙の結果がほぼ決まると同時に、ドナルド・トランプ氏が再び大統領の座についた。ハイリ・コザンオール博士は、この選挙が世界市場やトルコに与える影響について説明した。コザンオール博士は、トランプの当選で以前の状況が再び繰り返される可能性に注意を引いた。

アメリカ合衆国大統領選挙は11月5日火曜日に始まった。選挙には計4名が出馬したが、最有力候補は共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のカマラ・ハリス氏の2名と見られていた。

ドナルド・トランプ氏は、激戦の選挙レースにおいてスイング・ステートとして名指しされ、多数の議席を擁する諸州の大半で台頭し270議席を満たして、投票率51%でアメリカの新たな大統領となった。

◾️選挙の勝者トランプの政策はどのようになるか

世界中で保守政治が拡大する可能性が高いとしたハイリ・コザンオール博士は、トランプの進める政治に一貫性がないことが、アメリカの経済学者らによって挙げられたと述べた。

コザンオール博士は、この件について以下のように見解を明らかにした。

「トランプの基本的な信条は、所得税を廃止し、法人税を9%まで下げ、これによる国家予算の空白を関税で満たす、といったものだ。これでは帳尻が合わない。こんな運用は正しいものではない。アメリカでは所得・富の分布のバランスが崩れていて、所得から税金を取っていない。企業には極めて低い税率で救済措置を施している。このこと自体が問題だ。18・19世紀末から今に至るまで、これほど重い関税を課して収入のバランスを取っている国は他にない。」

◾️選挙結果はトルコにどう影響するか?

ドナルド・トランプの再選がトルコに良い影響と悪い影響のどちらをもたらすのかという疑問に答えたハイリ・コザンオール博士は、「良い影響を与えるという考えは一部では正しい。体の組成は相補的なものである。しかし、日常生活では双方向の会話や互いへの賛辞では十分ではない。2018年、トルコで近年最も深刻な外国為替危機は、トランプが『トルコ経済を破滅させることもできる』とツイートしたことで発生した。これは2つの結果をもたらした。1つは為替レートが跳ね上がり、経済全体のバランスが崩れたことである」と語った。

◾️金利は急激に引き上げられた

ドル高に歯止めをかけ、外国為替の乱高下を抑えるため、金利が急速に引き上げられたことに言及したコザンオール博士は、この展開が経済に深刻な停滞や、失業率の上昇、クレジットカードをはじめとした負債の返済困難に連なる様々な問題の原因になったと伝えた。コザンオール博士は、今に至っても悪影響が見られており、2021年に始まった急激な金利引き下げがその反響として起こったことも付け加え、トランプの当選によって似たような状況が繰り返される可能性を喚起した。

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:59025 )