エルドアン大統領「国際刑事裁判所のネタニヤフ逮捕状決定を支持」
2024年11月23日付 Cumhuriyet 紙
イスタンブルで話したAKPのエルドアン大統領は国際刑事裁判所のネタニヤフ首相への(逮捕状)決定を支持し、ヨーロッパ諸国に決定を実行するための役割を果たすよう呼びかけた。
AKP党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はアタテュルク空港での第4回国際NGO展示会に参加した。
国際刑事裁判所(ICC)がガザでの戦争犯罪を理由にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアヴ・ガラント前国防相に逮捕状を発行したことについて、エルドアン大統領から初めて声明を出した。
■「重要だと考えている」
エルドアン大統領は逮捕状決定を支持すると言及し、「勇敢な決定がとられ、批准したすべての国々がこれを実行することは人々の国際システムへの信頼を回復するために重要だと考えている。」と述べた。
エルドアン大統領は国際組織や国際メディアがパレスチナやレバノン、より多くの地域で行われた人道に対する犯罪を見逃してきたと主張し、「国際システムの特権をもつアクターが、利益のためにイスラム地域をはじめとする様々な地域を不安定の渦に引きずり込んでいる。」と述べた。
■イスラエルのガザやレバノン攻撃
エルドアン大統領の声明は以下の通りだ。
「人類はほぼ全ての細胞が血を失う時期を経験している。世界は困難な試練を受けている。パレスチナで14か月に渡って子供たち、罪なき人々、抑圧された人々、女性たちや老人たちが無慈悲に殺害されている。残虐行為が話題にあがらないように、イスラエルを支持する不明瞭化が行われている。
国際組織や国際メディアはパレスチナやレバノン、より多くの地域で行われた人道に対する犯罪を見逃してきた。国際システムの特権をもつアクターが、利益のためにイスラム地域をはじめとする様々な地域を不安定の渦に引きずり込んでいる。民主主義と人権について説教する国々が大量虐殺を止めるよう努力する代わりに、イスラエルを支援することで抑圧に加担している。」
■「努力を続けていく」
「5万人近いパレスチナ人の兄弟が犠牲になった。1967年国境をもとに独立した主権を持つ、首都を東エルサレムに置くパレスチナ国建国を目撃し、パレスチナを再び解放することを神がお与えになりますように。パレスチナでの犠牲者たちや負傷者たちの血は殺人者たちのみならず、彼らを止めなかった者たちの上にも飛び散った。エルサレムをその秘匿性に従って国際安全保障の傘の下に入れる方向での努力を我々は続けていくと述べたい。」
■家族の構造
「家族の構造は世界レベルで多面的かつ意識的な攻撃にさらされている。NGOの第一の目的は家族を守ることであるべきだ。家族の構造が引き裂かれ、腐敗した社会は継続できない。より公正、安全で良心的な世界を子供たちや若者たちへ遺していきたいのなら、我々は責任を持たなければならない。」
■移民たち
「今日、世界中で戦争や飢饉、テロをはじめ様々な理由で大量の移民の波が発生している。この人道的悲劇に対して先進国が見せる厚顔無恥なふるまいは恥ずべきものだ。我が国は門も心も開けている国だ。トルコは長年何百万人もの救われない人々を受け入れている。
我が国の人道政策を呑めない人々が我々に対抗して黒いプロパガンダを作ったとしても、人々を生かすことを焦点としたトルコの政治を妨害できない。我々はガザに8万6千トンの人道支援物資を運んだ。イスラエルとの貿易をただちに打ち切った。」
■ネタニヤフ首相に関する逮捕状決定
「我々はICCがイスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に出した逮捕状決定を支持すると表明したい。勇敢な決定がとられ、批准したすべての国々がこれを実行することは人々が国際システムへの信頼を回復するために重要だと考えている。」
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( 翻訳者:伊藤梓子 )
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