COP29、2053年までにゼロ目標発表―トルコ
2024年11月27日付 Cumhuriyet 紙


アゼルバイジャンの首都バクーで始まったCOP29サミットでトルコは2053年までにネットゼロエミッションの目標に関する戦略を国連に提言した。しかしながら、戦略において脱炭素に関する計画がなかったことについて、専門家らによって批判を受けた。エルドアン大統領は、トルコが2026年の国連気候変動会議の議長国に立候補することを発表した。

アゼルバイジャンの首都バクーで11月11日に始まったCOP29サミットで、トルコは2053年までにネットゼロエミッションの目標に関する気候戦略を国連へ提言した。戦略では、トルコが開発の優先順位を譲歩せずに「ネットゼロ」目標に対してどのように達成する計画なのか、詳細が述べられている。しかし、一部の専門家らや環境組織は、この目標の実現のために踏んでいく段階が不十分であることを主張した。 

■化石燃料と石炭からの脱却

ムラト・クルム環境都市整備・気候変動大臣は、トルコが長期的な気候目標を達成するために化石燃料からの脱却が徐々に実現されるだろうと明らかにした。しかしながら、戦略では脱炭素に関するいかななる計画も見受けられず、環境専門家や民間の団体組織からの批判を受けることとなった。この批判で、石炭からの脱却をしないことが長期間にわたって環境と経済両方へ被害をもたらす可能性があると強調された。トルコは再生可能エネルギーへ目を向ける必要があり、そうでなければ化石燃料へ行われている投資が無駄になると述べられた。 

■トルコのエネルギー戦略

サミットで提言された戦略で、トルコが2024年以降、再生可能エネルギーの生産比率を57%へ引き上げ、2053年にこの割合を69%に到達させるという目標が話題を呼んだ。このほかに、アックユ原子力発電所の稼働によってトルコのエネルギー需要の10%を満たすこと、温室効果ガスの排出を年間3000万トン減少させることを目指している。このプロジェクトは、トルコのエネルギー転換において重要な一歩であると述べられているが、原子力エネルギーへの依存に関連する議論を引き起こしたことも知られている。

■エルドアン大統領のCOP29での演説
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、COP29の演説においてトルコは気候危機がもたらす悪影響に対して明確な方法で取り組んでいるということを強調した。トルコのグリーン開発の展望に向けて、グリーンファイナンス戦略の実施が続けられること、国家的なグリーン分類法の実現の試みを継続することが明らかにされた。エルドアン大統領はまた、トルコが2026年の国連気候変動会議の議長国に立候補することも発表した。

トルコはCOP29サミットで1892人の代表者とともに参加し、この参加は国がサミットへ最も多い代表者を送った3番目の国となった。これは、トルコの世界の気候政策における役割を強化する重要な一歩として評価されている。トルコのCOP29サミットへの積極的な参加は、国が気候変動に対する取り組みを重要視している表れといえる。

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( 翻訳者:橋本響 )
( 記事ID:59136 )