ハタイのアレヴィー系住民「シリアのヌサイリ(アラウィ―)派住民の今後が心配」
2024年12月13日付 Cumhuriyet 紙


ハタイで暮らしシリアのヌサイリと文化的な繋がりを持つアレヴィーの市民らの間に心配が渦巻いている。アンタキヤ在住の弁護士は「反帝国主義の思想は私たちがアタテュルクから受け継いだ遺産だ。イスラエルやアメリカとは反対の立場に立つ」と言う。

シリアでシャーム解放機構が政権を握ったことは、ハタイのアレヴィーらの間に心配を生み出している。当紙の取材に応じた市民らは「まず我らの国のことが心配だ」と述べている。

シリアで起きている出来事は、様々な場所でそれぞれの影響を生み出し続けている。シリアの政権交代はトルコ在住のシリア人には満足をもって受け止められている一方、ハタイで暮らしシリアのヌサイリと文化的な繋がりを持つアレヴィーの市民らはこのプロセスに不安を抱いている。ハタイ県のアルスズ郡、サマンダー郡、デフネ郡のほぼ全域、アンタキヤ郡の大部分、イスケンデルン郡の主要部がアレヴィーの居住地域だ。この心配に関する生の声を聞くために、国境検問所があるレイハンルからアンタキヤ、デフネへと移動する。

この地方のアレヴィー(ヌサイリともいわれる)の市民らの最も明瞭な特徴は、国籍などの共和国の価値を内面化した存在であり、アタテュルクとの間の特別な繋がりだ。当紙の取材に応じたアンタキヤ在住の弁護士は「反帝国主義の思想は私たちがアタテュルクから受け継いだ遺産だ。そのため、片方にイスラエルやアメリカがいるなら、我々はその反対側に立つ。シリア問題もこのように見ている。起きていることと大中東プロジェクトの地図はなおも我々の眼の前にある」と述べた。

■「標的となる」

デフネ在住の小売店主は、2月6日(の大地震)以降、後回しにされているのではという気持ちがより大きくなっていると言い「地震の後、取り残された気持ちが強くなっていたところで、この進展によって私たちは更に不安を抱いている。新たな戦争が起きれば、今度交代した政権が我々の地方を標的とすることを恐れているし、標的とされるのではと考えている」と述べた。サマンダー在住の教師は「国家は内部で変化しうる。しかし、外部干渉により生じた変化を支持することは、明日我々になされるかもしれない外部干渉において我々を守らないということである」と警告した。

■「緩衝地帯として機能していた」

一方、アンタキヤ在住の大学生の言葉は不安の大きさとその根底にあるものを示している。「シリアの政権を転覆させたのはジハード主義組織だ。彼らの目には、我々の殺害は義務であり、善行である。シリアはトルコにとっての緩衝材として機能していた。今、その機能を失った。我々自身のことも心配だが、それ以上に国のことが心配だ。既に長期にわたってハタイが放置されているように感じており、プロセスの結果を良いものとは見ていない」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:59235 )