トルコ在ダマスクス大使館の来由
2024年12月13日付 Medyescope 紙
バッシャール・アサド政権が転覆してのち、トルコとシリアの関係は再度活性化するのか。トルコのモーリタニア大使ブルハン・キョロール氏はダマスクス大使館に暫定大使代行として任じられた。ではトルコ政府は在ダマスカス大使館をいつ、どのように閉鎖したのか。
トルコはシリアの首都ダマスクスにヌアクショット大使のブルハン・キョロール氏を暫定大使代行として任じた。このように12年の時を経てトルコのダマスクス大使館は再度活動を始めた。
トルコの在ダマスクス大使館は2012年3月26日に活動を停止した。トルコは在ダマスクス大使館をバッシャール・アサド政権との関係悪化、内戦が徐々に激しさを増したことを理由に閉鎖した。
タハリール・アル=シャーム機構が主導して設けられた新政府は、外交活動を開始した一部の国に感謝した。シリアの解放政府はトルコからも在ダマスクス大使館の再開の件で約束を取り付けたと発表した。
シリアの解放政府は、首都ダマスクスで外交活動を再開したとしてエジプト、イラク、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、ヨルダン、バーレン、オマーン、イタリアに感謝した。
◾️なぜ大使を任命しなかったのか
ドイチュヴェレ・トルコ語のギュルセン・ソラケル氏の報道によると、トルコ政府はダマスクスに大使ではなく暫定大使代行を任命してタハリール・アル=シャーム機構を認定するのか否かの議論をしばらく封じた。
一国に大使を任命する際には、当該国の元首に信任状を提出する必要があり、このことは、その国を承認する意味となる。暫定大使代行には、このことは必要ない。
タハリール・アル=シャーム機構は、国連のテロ・リストに記載されており、トルコは同組織をテロ組織と見ている。ただイギリスをはじめとして一部のヨーロッパ諸国は同組織を「テロ組織」リストから外そうと考えている。ヨーロッパの他の国々は同組織との対話の扉を開いている。
◾️大使館はいつ閉鎖されたのか
トルコの在ダマスクス大使館はラウダ広場近くにある。この地区には他国の在外公館もある。
トルコは在ダマスクス大使館を2012年3月26日に暴力事件が増し安全上の不安が生じているとの理由で閉鎖した。最後の在ダマスクス大使のオメル・オンホン氏及びシリアで職務を行なっていた全外交官はアンカラに召還された。
トルコ政府は、2011年3月15日に始まった内戦当初は、アサド政権と接触を続けることを選び、さらには政治的手段で問題を解決するよう反対者との和解を望んだ。アサド政権が軍事的な干渉を続けたことで、両国間の対話は完全に壊れることとなった。トルコ政府は、アサド政権転覆のため結集したグループに支援を行った。
トルコ政府は、シリアの在トルコ公館職員たちに2012年5月30日以降トルコを離れるよう望み、72時間の猶予を与えた。
その日以降、シリアの在アンカラ大使館は閉鎖となった。シリアの在イスタンブル総領事館は活動を続けている。
◾️アレッポで任命は行われるのか
トルコは2012年7月に在アレッポ総領事のアドナン・ケチェジ氏を安全上の理由で呼び戻した。
同市がタハリール・アル=シャーム機構により奪取されてのち、アレッポに新たな任命があるのか否かは注視されている。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班S )
( 記事ID:59243 )