ムーラ県の教育研究病院で、救急ヘリが建物に激突後、墜落した。この事故についてムーラ県のイドリス・アクブユク知事声明を発表した。アクブユク知事は「本県の病院にヘリが墜落し、操縦士2名、医師1名、職員1名が死亡した。現場では霧が濃かった。事故原因は調査中」と述べた。ムーラ・ストゥク・コチマン教育研究病院病院のトゥルハン・トガン主任医師もCNNトルコの生放送で事故発生経緯について情報提供をおこなった。同医師によると、ヘリは(病院から)300~400メートルの滑走路から離陸したという。
トルコ保健省が所管するヘリコプターは、ムーラ県メンテシェ郡のムーラ教育研究病院の屋上に配備されていた。墜落で損壊した機体が病院の空き地に落下。多数の職員が現場に派遣されている。
■痛ましいニュース、知事が発表
ムーラ県イドリス・アクブユク知事が墜落事故に関する発表をおこなった。アクブユク知事は「ヘリが病院に墜落し、操縦士2名、医師1名、職員1名が死亡した。現場では霧が濃かった。事故原因は調査中」と述べた。
■保健省は霧が原因と発表
複数の保健省筋からの情報で、霧が集中したことが事故原因であることがわかった。また保健省SNSアカウントでは事故に関する発表がなされた。発表内容は次のとおり
■「捜査が続けられている」
発表内容:本省所管のヘリコプターが、離陸中にムーラ教育研究病院に激突し、空き地に墜落した。この事故で操縦士2名、医師1名、医療従事者1名を含む4名の同僚が命を落とした。アッラーが我らの犠牲者を憐れんでくださること、そして彼らの家族・親族の辛抱を願い、お悔やみ申し上げる。事故捜査が続いており、今後、主要情報が明らかにされることになっている。
■犠牲者の氏名が明らかに
現場捜査の結果、事故で犠牲となったのはタメル・ギョヌル操縦士、バイラム・チチェキ操縦士、ジェンギズ・ジョシュクン医師、セルチュク・ソイカン救急救命士であることが明らかになった。
■大臣が病院を視察
一方、保健省関係筋の発表で、ケマル・メミショール保健大臣が今日、ヘリ墜落損壊事故調査のためムーラ県に直行したと伝えられた。
ムーラ・ストゥク・コチマン教育研究病院病院のトゥルハン・トガン主任医師は、CNNトルコの生放送で事故の発生経緯について情報提供をおこなった。同医師は次のように語った。
■ヘリは300~400メートル離れた滑走路から離陸
情報提供:ヘリは離陸中に、我々が会議室として使用している区画に激突し、残念ながら4名が犠牲となった。機体で乗務していた同僚全員が命を落としたことになる。ヘリは病院滑走路から離陸する際は建物に接近する。滑走路は病院の建物から300~400メートル離れている。天候が事故原因ではないかと考えている。昨日から近辺で霧が発生している。ヘリは任地に向かうため離陸しようとしていた。機体自体は昨日の正午頃に(病院に)到着した。
■ヘリは7~8階の部屋に激突
当院ではほかの負傷者はいなかった。救急ヘリは7~8階の会議室として使用されている区画を直撃し、私の知るかぎり、犠牲になった4名のうち2名は操縦士、1名は医師、1名は保健職員だ。
瓦礫は現場調査後に撤去される。現在、現場は警察と検察の管轄下にある。詳細は、(犠牲者の)氏名とともに公表される予定だ。
■ヘリ離陸の瞬間がカメラに残っていた
ムーラ教育研究病院の建物にヘリが激突し4名死亡した事故で、事故直前の離陸の瞬間が携帯電話のカメラに記録されており、この映像が公開された。映像には、霧の中、離陸したヘリが後進し、尾部から病院建物に接近する瞬間が捉えられていた。
■恐怖の瞬間ドラレコにも
さらにヘリが病院建物に激突した後地面に落下する瞬間が病院内を走行していた民間タクシーのドライブレコーダーにも捉えられていた。この映像には、タクシーが病院敷地内を走行する様子と、ヘリが地面に墜落する様子が映っていた。
■事故現場捜査時にも霧
4名が犠牲となった事故の現場では、捜査が続くなか、突然、霧で視がはほぼゼロになる瞬間があった。
■初公開の院内映像
ヘリコプターが激突した院内の映像も入手された。事故が起きた階の窓ガラスは割れ、天井は損傷し、床には瓦礫の山が散乱している。
■犠牲者遺族は涙に暮れる
犠牲となった職員らの遺体は病理解剖のためムーラ法医学研究所の遺体安置所に搬送された。事故の報を受けた犠牲者遺族・近親者らは泣き崩れた。
■担当検察官2名を任命
ムーラ共和国検察により、今回の事故の担当者として検察官2名が任命されたことも明らかとなった。
■エルドアン大統領からお悔やみのメッセージ
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、自身のSNSアカウントでムーラ県でのヘリ墜落事故の犠牲者への哀悼と犠牲者家族へのお悔みを投稿。エルドアン大統領はメッセージに以下のような内容を盛り込んだ。
「ムーラ県で保健省所管の救急ヘリが墜落し、同胞4名が犠牲になったというニュースに心を痛めている。犠牲者にアッラーの慈悲があることを祈るとともに、彼らのご家族、同僚、そして医療界全体にお悔やみを申し上げる。」
■トゥン大臣からお悔やみのメッセージ
また、ユルマズ・トゥンチ法務大臣もSNSにヘリコプター墜落事故で亡くなった人々の遺族に哀悼の意を表した。同大臣の投稿内容は次のとおり。
「ムーラ県で保健省所管の救急ヘリが墜落し、犠牲となった操縦士、医師、医療従事者の方々にアッラーのご慈悲を祈る。彼らが天国で安らかに眠れますように。彼らのご冥福をお祈りする。また、彼らの家族・近親者、そして愛すべき国民の皆様にもお悔やみを申し上げる。」
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:59325 )