「トルコは戦闘機つくるのに我らはネジすら・・」ギリシャ・メディア嘆く
2024年12月28日付 Milliyet 紙
サウジアラビアがトルコから「カーン(KAAN)」戦闘機の購入を計画しているとの報道に対して、ギリシャメディアはこの現状を「トルコは第5世代の戦闘機を製造しているのに我々は一本のねじさえ生産できない」と批判した。
トルコの軍需産業が急速に発展していることを認めつつ、ギリシャメディアはギリシャ政府が軍需産業の活性化に向け十分な施策を行っていないことを批判した。軍関係のニュースサイトの記事で「トルコが戦闘機の設計と製造を進めることを明らかにした時、これが成功するのかどうかに関して疑念が上がっていた。とりわけギリシャでは何年もの間、トルコが崩壊し、国際的に孤立すると予測するアナリストたちは嘲笑っていた。しかし、トルコは戦闘機「カーン」の製造計画を推し進めるだけにとどまらず、同時にサウジアラビアへこのタイプの戦闘機100機を輸出するために、協議を始めていた」と伝えた。
記事ではトルコの軍需産業の発展が目覚ましいことを述べつつ、ギリシャのニコス・デンディアス防衛相の大規模なプロジェクトの公約が現実的でないこと、国の現行の防衛能力を拡大するためにさらに効果的な施策を実施することが必要だと指摘されている。
ニュースサイトのエクフラシでは「トルコは第5世代の戦闘機「カーン(KAAN)」を製造しているのに、我々はねじ一本さえ生産できない」との見出しが用いられた。
サウジアラビアへ戦闘機「カーン」が輸出されれば、トルコにとって記録的な取引となることを指摘したうえで、アンカラが地域で重要な軍需品の供給源となることを強調した。
記事では現在までサウジアラビアがトルコから無人戦闘機「バイラクタル・アクンジュ(Bayraktar Akıncı)」と装甲車「エジデル・ヤルチン(Ejder Yalçın)」を購入したことを指摘している。
一方でギリシャのヤニス・ケファロヤニス副防衛相がエーゲ地域に新たな自国の防空システムの整備を進めていると説明している。
ギリシャのSKAIテレビでケファロヤニス副防衛相は防空システムが入札ののち、2年間で整備されると信じていると述べ、空からのあらゆる攻撃を食い止めるものとなると訴えた。
ケファロヤニス副防衛相は「近隣諸国から我が国へ『宣戦布告』のような脅しがあれば、常に変化する我々がいる地域において、我々の主権を守るためにいかなる瞬間も準備しておくことが必要であり、もちろんそのようなシステムを発展させていく」と話した。
この防空システムは攻撃ではなく、防衛を目的としたものと主張するケファロヤニス副防衛相は、このシステムが保護するのはエーゲ地域だけでなくメリチからメイスの地域も含むと主張した。
ケファロヤニス副防衛相はトルコがシリアと海洋境界の画定について協定を締結すれば、この協定をトルコがリビアと結んだ同様の協定とおなじくギリシャは容認しないことを訴えた。
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( 翻訳者:小林佑輔 )
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