最近イランはユーラシア経済連合のオブザーバー国になった[訳注:イランは2023年12月26日にユーラシア経済連合(EAEU)にオブザーバー国として加盟した]。この連合は、ロシアの周辺諸国の中で比較的活発な経済連合の一つである。
執筆者:ゴラームレザー・アンサーリー/元外務次官
今年は、我々が自由貿易の分野でこの連合に加盟した良い年だった。この連合の一部の加盟国は、経済や政治の分野で良好な関係を築くことができる、我々の近隣諸国である。それらの国々は、ロシア、カザフスタン、キルギス、アルメニア、ベラルーシから成る。これらはこの連合の正式な加盟国であり、オブザーバー国はイラン、ウズベキスタン、アゼルバイジャンである。
これは、我が国の貿易部門にとって、この連合から物資を調達することができるきわめてよい機会である。なぜならば、この連合は非常に裕福であり、その加盟国はガス、石油、電力、そしてエネルギー全般の生産国であるからだ。もちろん、こうした連合に署名したり、加盟したりすること以上に重要なのは、自国のビジネスマンや商工会議所に対し、この協定の詳細についてどれほど奨励し、教育するのかということだ。残念ながら、我々はさまざまな国々と多様な協定に署名しているが、そのほとんどの文書が政府機関に保管されており、実際のビジネスマンの活動の場に導入されることはない。
ユーラシア経済連合においては、貿易、関税法、雇用、マーケティング、またイランが非常に優れた能力を持っている医薬品の共同市場など、きわめて多くの問題が扱われている。我々は、長い歳月を経てこの連合で実現されたイランの加盟が、その細部が民間部門にも活かされることを期待している。もし我々がユーラシア連合で成功すれば、間違いなくこの連合の加盟国と我々との政治的な関係も強化されるだろう。そして、ほぼすべての国が抱えている困難な状況で互いに助け合うことができる。
このような経済協力は、社会の経済成長の基盤を整えるためのものであって、社会の経済成長はまた最良の政治的関係を保証することができる。我々とこれらの国々との関係は一対一の形でも政治的な形でも良好であるが、政治的関係が経済的状況の改善に寄与しないのであれば、長期的には成果を上げることはできないので、これらは必要不可欠である。
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( 翻訳者:SM )
( 記事ID:59483 )