アレッポで政府軍・YPGの衝突始まる
2026年01月07日付 Medyescope 紙


シリアの北西部に位置するアレッポ市においてシリア民主軍(SDG)と二日間続いた戦闘の後、シリア軍はシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区に攻撃を開始した。

シリア軍は、アレッポ市のクルド系人口の割合が高いシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区におけるシリア民主軍が駐留する場所を「正当な軍事目標」と宣言した。シリア外務省はアレッポでの限定的な作戦を開始したことを明らかにした。この二つの地区では外出禁止令が出され、市民のための人道回廊が開放されたことも明らかになった。

数千人もの人が15時(現地時刻)より前にその地域を脱出した。AFP通信は、戦闘が過激化することによって、多くの市民が地区から離れたことを伝えた。

アレッポでの戦闘は、シリア民主軍とシリア政府の間で署名された3月10日合意を延長させるための交渉が行き詰まった後に発生した。

■相互の非難と犠牲者

シリア民主軍付属の治安部隊はシリア政府軍が戦車の支援を受け、シャイフ・マクスード地区への侵入を試みたものの、この侵入は阻止されたと公表した。

治安部隊はシャイフ・マクスード地区、アシュラフィーヤ地区、バニー・ザイド地区に対する爆撃において、3人の市民の命が失われ、26人が負傷したことを明らかにした。

シリア政府はシリア民主軍のシャイフ・マクスード地区にある軍事基地を標的にした攻撃において1名の兵士が死亡し、5名が負傷したことを明らかにした。国防省の情報筋はSDGが保有する一部の火器および無人航空機発射基地が破壊されたと主張した。

戦闘のため、アレッポ国際空港からの航空機の運用は24時間停止された。アレッポ市にある学校、大学、そして一部の公共機関もその運用が停止されたことが明らかになった。地域住民は、この状況がシリア内戦の最も激しい時期を彷彿とさせると述べている。

■イルハム・アフメド氏「クルド系に対する掃討戦争が開始された。」

シリア民主軍の対外関係責任者のイルハム・アフメド氏はシリア政府とシリア民主軍との間で直近で起こっている戦闘について言及した。暫定政府がクルド系に対する「掃討戦争」を開始したと主張し、対話の呼び掛けを行った。

攻撃を「ジェノサイド戦争」と評したアフメド氏は「シリア暫定政府、国防省は一般市民で溢れているシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区に宣戦布告した。これは、以前の政権の弾圧で苦しんだクルド系に対するジェノサイド戦争の宣言である。これらの地区の住民の大半は、アフリンから強制的に追放された人々であることを認識すべきである。」と述べた。

シリア政府に対話を呼び掛けたアフメド氏は以下のように話した。

「協議を行うために我々が構築した緊密な接触にも関わらず、国防省は対話を拒否している。政府当局者に対し、発生した事態に対する責任を引き受け、理性的かつ論理的な道をたどり、戦争や紛争の手段に頼らず、対話を通じて問題を解決するよう呼びかける。」

■統合合意はなぜ延長されなかった?

発生した衝突は、3月10日にシリア政府とSDGの間で締結された統合合意が実施されなかったことを受けて起きた。

2025年3月10日にアフマド・シャルア首相とシリア民主軍のマズルム・アブディ司令官との間で、シリア民主軍の軍事勢力や空港や石油・天然ガス田をシリア国家に統合することを定めた合意が署名された。しかし、統合の手法やシリア北東部の統治モデルに関する意見の相違から、このプロセスは進展しなかった。

アレッポのシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区は、2018年にロシアの仲介により合意された非公式の停戦協定の対象区域に指定されていた。しかし、この停戦は繰り返し破られた。

2024年10月と12月にも発生した衝突の後、短期間の停戦が宣言されていた。

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( 翻訳者:伊藤颯汰 )
( 記事ID:61434 )