イランは体制を存続できるのか
2026年03月02日付 Medyescope 紙

ルシェン・チャクル氏は、ハメネイ師殺害がイランの体制の弱点を明らかにしたと述べた。経済危機、地域的な孤立、代理(戦争)のネットワークの崩壊が原因で体制は長く続かないかもしれないと述べた。

ジャーナリストのルシェン・チャクル氏は、イランでアーヤトゥッラー・アリ・ハメネイ師の殺害後に発生した事態の分析を行い、イランにおいてイスラム共和国体制が長く続かないかもしれないと述べた。チャクル氏によると、ハメネイ師の暗殺は、単にイスラエルとアメリカの諜報機関の成功だけでなく、同時にイラン体制が深刻な弱体化の最中にいるということも示した。

ただ、チャクル氏は、イランでの体制崩壊がイランにとって自動的によりよい未来という意味とはならないことも強調している。同氏は、イスラエルとアメリカの協力によって形成されるかもしれない新しい秩序がイラン民衆にとってより肯定的な結果を生まない可能性もあると述べて、「いかなる状況であれイランの人々が勝利する可能性はあまり高くないと考えている。」とした

「イランでは体制が存続し得るのか」という問いに答えたチャクル氏は、体制の崩壊に関する評価の中で3つの基本点を指摘した。

■経済危機と社会的な合意の喪失

イラン経済が深刻な危機にあり、昨年6月に発生したデモも経済情勢への反感として発生したと述べたチャクル氏は、このデモが強権的に押しつぶされ、何千人もの人が亡くなったという主張があると述べた。投票率の低下とともに体制の社会的な支持が弱くなったと述べた。

■代理戦争網の弱体化

チャクル氏は、イランが地域での影響を、ヒズボラ、ハマス、その他様々な武装勢力を通じて行った代理戦争により形成していたと述べ、最近の事態の展開とともにこの構造が大打撃を受けたとした。シリアでのアサド体制転覆もこのつながりの中で分析したチャクル氏は、イランがイラクのほかに強い味方を持っておらず、このネットワークをかつてのように資金援助するような状況にはないと述べた。

■国際的な孤立

チャクル氏は、イランが西側世論において人権侵害、処刑、女性への抑圧を理由にマイナスなイメージを持っていると述べて、ガザにみられるような世論の支持がイランについては醸成されないと述べた。イスラム世界でも強力な支持を得られず、トルコが用心深く振る舞い、湾岸諸国はというとイランと直接対峙していると述べた。

■ハメネイ師より厳しい路線か

チャクル氏は、始まった戦争ではイランがほぼ孤立していると述べ、ハメネイ師の後継にはより厳しい路線が現れるだろうと注意を引いた。この状態でイランはより困難になると述べた同氏は、体制の中からより穏健派が出ると部分的に息をつく可能性を生み出しうるが、このことも簡単には見えないと述べた。

新たな統治者と軍のリーダーも[軍事攻撃の]標的となる可能性があり、体制の中から解決策が生まれる可能性を述べたチャクル氏は、エスニック・グループ(クルド人やバローチ人)が起こしうる活動も様相により混乱をもたらす可能性があるとした。

結果として、チャクル氏は、イランとイラン人を「吉日が待っていない」と述べて、イスラエルがアメリカの支援によって地域のおける覇権を強化する時期に入っていると述べた。さらに、地域的な事態の展開がトルコにも影響するだろうし、トルコがその後の標的となる可能性も考慮する必要があると述べた。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:61733 )