シリア:シリア・ポンドの対米ドルレートが安定・改善の兆し
2026年05月24日付 al-Watan 紙
■シリア・ポンドに安定の兆し、為替市場で慎重な改善…海外送金の増加と投機の後退が下支え、長期安定には生産と投資の回復が課題
【ダマスカス:本紙】
シリア・ポンドが対米ドルで大きく下落する期間が続いた後、ここ数日、下落が止まり、為替市場に一定の相対的安定が戻る兆しが現れ始めた。シリア・ポンドの為替レートは今日、1米ドル当たり1万7,500ポンド前後を記録した。
ここ数日は1万3,900ポンドの水準を超えて推移していたが、こうした動きは、国民の間で自国通貨への信頼が徐々に改善していることと重なっている。この改善はなお限定的で慎重なものにとどまるが、心理的要因や将来見通しに大きく左右される市場において、重要な意味を持っている。
イドリブ大学のムスアブ・シャビーブ教授は、この改善について、夏の祝祭期を前にした敏感な時期に、国内外の複数の要因が重なった結果だと説明した。一方では、国外にいるシリア人からの海外送金が増加し、外貨の供給が増えた。これにより、家計支出や消費支出をまかなうためのシリア・ポンド需要も高まった。また、投機や不安感が後退したことも、通貨市場を相対的に落ち着かせる要因となった。
同氏はまた、国内では一部の指標が、市民の間に相対的な安定感が生まれているとの受け止めを強め始めていると述べた。とりわけ、高等教育、保健、教育の各分野の一部部門で、質的な賃上げが行われたことがその要因となっている。こうした措置だけで大きな経済課題を解決することはできないが、広い層の市民に対し、経済が動き、生活実態を改善しようとする試みがあるとの感覚を与えている。それが、シリア・ポンドと国内市場全般への信頼に徐々に反映されているという。
地域レベルでは、米国政府とイラン政府の間で現段階に緊張が高まる可能性が後退したことにより、地域の様子見や不安感が和らいだと同氏は説明した。とりわけ湾岸諸国で働くシリア人にとって、地域の安定は雇用機会と国外からの送金の安定につながる。これは、流動性の大きな部分を海外送金に依存しているシリア経済にとって重要な要因である。また、地域情勢が落ち着けば、ドル市場における不安や悲観的見通しに基づく投機も抑えられる。
ただし、この改善が重要である一方で、なお安心できるものではない。シリア・ポンドの安定を長期的に定着させるには、より深い要因が関わっている。なかでも、国内生産の支援、投資の促進、ビジネス環境の改善、雇用機会の拡大が重要である。通貨への本当の信頼は、為替レートの一時的な改善だけで築かれるものではなく、安定と発展を持続的に実現できる経済によってこそ築かれる。
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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:62152 )