シリア:燃料価格高騰による新たなインフレの波
2026年09月13日付 al-Watan 紙


■燃料価格の引き上げで生活費が高騰…新たなインフレの波を警戒する声が上がる

【ダマスカス:本紙】

経済専門家のファーディー・アイヤーシュ博士は、現在の経済状況のもとで石油製品の価格を大幅に引き上げること(ガソリン25%、軽油40%)は、シリアの経済・サービスのあらゆる分野に影響を及ぼす直接的な価格ショックになると述べた。これらの燃料が、生産・供給網や市民の暮らしと密接に結びついているためである。

今回の値上げがマクロ経済に及ぼすと予想される影響について、アイヤーシュ氏は「ワタン」への発言で、この価格水準が長期間続いた場合、特にコストの上昇を通じて、新たなインフレの波を引き起こす可能性があると述べた。軽油とガソリンの値上がりは、生産・輸送・交通のコストや、県をまたいで流通する食料品の価格を自動的に押し上げ、消費者物価全体の上昇につながると指摘した。

アイヤーシュ氏は、この価格水準が長期間続いた場合、発電機や農業機械、揚水ポンプの稼働を通じて、工業・農業部門が直接的な影響を受け、国産品の競争力が弱まると予想した。また、間接的に財政赤字の拡大につながる可能性もあるとした。価格引き上げの計画は供給の維持を目的としているものの、それによって生じるインフレが、政府の運営経費や公共事業の費用を増大させるためである。

市民の生活水準について、同氏は、価格の上昇が続けば、実質所得が目減りし、購買力が低下する可能性が高いと述べた。賃金が据え置かれるなかでは、いかなる値上がりも市民の購買力の直接的な低下を意味し、より多くの人々が生活に必要な消費を切り詰めざるを得なくなるという。

また、公共・民間の交通機関である乗り合いバスやタクシーの運賃が上昇し、職員や学生にとって日々の大きな負担となることで、交通危機を招くとした。さらに、民営のパン製造所や病院、学校など、一部のサービス事業者が提供するサービスの質が低下するか、エネルギー費用を賄うために不釣り合いな値上げが行われることになるという。

緊張が長期化した場合に、市場の安定を維持し、最も脆弱な層を保護するため、燃料価格上昇の影響を和らげるべく政府が取るべき措置について、アイヤーシュ氏は、複数の対応が必要だと説いた。

第一は、国内のエネルギー供給源の復旧を急ぎ、その効率と生産性の向上を図ることである。これにより、石油製品の調達にかかる費用を軽減できるという。

第二は、対象を絞った直接的な現金支援の実施である。燃料価格の引き上げによって財政上の余裕が生じた場合、その一部を、職員の給与や退職者の年金に上乗せする定期的な現金給付と、社会的保護網への直接支援に振り向けるとしている。

第三は、生産用エネルギーの価格安定を図ることである。農業、製粉、医薬品・食品製造といった基幹的な生産部門に対し、厳格な監督のもとで補助価格による軽油の割当枠を設け、生活必需品の価格が急騰しないようにするという。

第四は、集団輸送の活用と整備を急ぐことである。市内バスや鉄道などの公共交通の車両を増やし、十分な燃料を確保するか、電動化を進めることで、市民の高額な民間交通手段への依存を減らすとしている。

アイヤーシュ氏によると、第五は、税制・関税面での優遇措置を講じることである。生産に必要な輸入資材や原材料にかかる税金または関税を一時的に引き下げ、国内のエネルギーコストの上昇分を補うという。

第六の最後の措置は、再生可能エネルギーの利用を促すことである。工場や農業施設に対して利用しやすい無利子融資を提供し、再生可能エネルギーへの転換と、エネルギー消費の節約・効率化に資する技術や手段の導入を進めることで、将来的に従来の燃料にかかる需要圧力を軽減するとしている。

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:62197 )