3・14勢力、暗殺されたジュマイエル工業相の葬儀へ多数の参列を呼びかけ(アル・ナハール紙)
2006年11月23日付 Al-Nahar 紙
■ サウジアラビア、辞任した閣僚らの復帰を呼びかけ
■ シリアは、国際法廷へのいかなる関与も欲しないと表明
■ 今日ピエール・アル=ジュマイエルの葬儀 3月14日集会の記憶ふたたび
■ 政府、調査における国連の援助を求める
2006年11月23日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
ピエール・アル=ジュマイエル工業相暗殺によってレバノンを襲った衝撃は、この犯罪が重苦しい政治的危機にあるレバノン情勢全般に対して与える影響をめぐる不安と疑問の濃い影を落とした。しかしこの衝撃にもかかわらず、暗殺事件を受けて二つの点が明らかになった。そのうちの一点は、ビクファイヤ[※ジュマイエル家の根拠地]のジュマイエル家で行われた弔問にあらゆる政治的な障壁や対立を越えての参加がなされたことであり、それはレバノン人が全員一致して犯罪行為を拒絶し、殉教したジュマイエル工業相の家族に共感を表明していることの表れであった。もう一つは国際社会の集中的な連絡の動きであり、ベイルート駐在の各国大使らが会談を行い、アミーン・アル=ジュマイエル元大統領やレバノン政府高官、主要な政治指導者らが連絡を受けた。これらの連絡の内容に通じている人々が本紙に語ったところによれば、その連絡の内容は追悼の意を表して犯罪を強く非難することにとどまらず、今回の暗殺事件が実際にレバノンの安定と安全を揺るがすことを目的としていたいう「恐れ」が国際社会にあることを示すものであり、各国はレバノンの指導者たちに対して、政治的危機を打開するため、また今回の暗殺と同様のあらゆる企てに立ち向かうための対話のチャンネルを再生させるために早急なイニシアチブをとるよう要請したという。
おそらく、フアード・アル=セニョーラ首相との会談の直後にサウジアラビアのアブドゥルアズィーズ・ハウジャ大使が明らかにした立場は、こうした動きについて最もよく表していた。ハウジャ大使は政府から辞職した閣僚らに「微妙な状況であることに鑑みてただちに閣僚としての職務に復帰するよう」呼びかけるとともに「レバノン人は起こること全てに対して、十分な団結と勇気をもって立ち向かうべきだ」と呼びかけたのだ。
そのような中で、3・14勢力の様々な勢力や政党や潮流が行った準備と調整の作業は、今日のジュマイエル工業相の葬儀が、かなりの程度まで2005年3月14日の集会を想起させる規模のものになるだろうということを示すものであった。3・14勢力の指導者たちは今日午後1時からベイルートの中心街にあるマロン派の聖ゲオルギウス大聖堂で行われる葬儀に多くの国民が参列するよう口々に呼びかけ、また各地域からベイルートへ参列者らを移送するための調整も行われた。同様にミシェル・アウン中将も昨夜、「彼の殉教は救済につながるものとならなければならない。なぜなら我々は皆、真実を求めているからである」「なぜなら彼を殺害した者たちは、暗殺によって国内の安定に打撃を与えられると思ったからである」と表現しながら、「全てのレバノン人」にジュマイエル工業相の葬儀への参列と、ゼネラル・ストライキの実施と操業の停止を呼びかけた。
(後略)
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翻訳者:岡本亜有子
記事ID:3980