ジュマイエル元大統領「ピエールはレバノン全体の殉教者」(アル・ナハール紙)
2006年11月22日付 Al-Nahar 紙
■ ジュマイエル元大統領、子息をレバノン全体の殉教者とみなす
■ 明日、民衆および政府関係者の参加による大規模な葬儀、諸機関は閉鎖
■ 3・14勢力「独立インティファーダはピエール・アル=ジュマイエルの殺害者たちとの対決に備えている」
■ 国連安保理、国際法廷設置を決定 ジュマイエル暗殺を非難
2006年11月22日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
第2の独立の過程における6番目の殉教者であり、バシール・アル=ジュマイエル大統領を輩出した一族では5番目の殉教者であるピエール・アル=ジュマイエルは、第1の独立から63周年の記念日を自らの血によって彩った。今日この記念日は、自由と主権と独立のゴルゴタの丘への道を歩き続けるレバノンに悲しみとともに訪れる。
ピエール・アル=ジュマイエル工業相の殉教は、政府の危機の頂点において起こった。国際的な性質を有する特別法廷の設置の措置を進行するためには、未だ生存している閣僚が憲法上の定足数を満たしていることが必要とされる。国連安保理は昨日、ラフィーク・アル=ハリーリー元首相暗殺とその他の関連した犯罪を裁くために特別法廷の設置を承認している。それらの犯罪とは、2004年10月1日のマルワーン・ハマーダ通信相暗殺未遂から2005年12月12日の殉教者ジュブラーン・トゥワイニー議員の暗殺に至るまでを指しているが、昨日この名誉のリストにピエール・アル=ジュマイエル工業相が加わった。
■ 3・14勢力
レバノンと世界にショックをもたらし悲しみを広めた犯罪は、3・14勢力が犯罪に立ち向かい、犯罪者たちの目的を挫くため断固とした態度を取ることを妨げはしなかった。カターイブ党本部に集結した人々の光景は、議会および政府の多数派勢力の立場の一体性を体現するものであった。
殉教者の父であるアミーン・アル=ジュマイエル元大統領は会合の冒頭、「確かにピエールは、レバノンという大義を守るために命を落としたジュマイエル家で5番目の殉教者だ。しかし、このテーブルに向かって私の左手にはその父君の殉教が『杉の木革命』の火種となったサアド・アル=ハリーリーがいるし、ワリード・ベク(ジュンブラート)の父君(カマール・ジュンブラート)は痛ましい暗殺劇の幕を切った人物だ。また私の隣には、殉教者リニ・ムワウワド元大統領の夫人であるナーイラ(・ムアウワド)と、弟(ダーニー)とその家族が殉教したドゥーリー・シャムウーンがいる」と語り、「この席についている人々は皆、レバノン独立の殉教者を共有する人々である。あなた方が息子ピエールに示した愛情によって息子は私だけのものではなく、レバノン全体の殉教者となった」と付け加えた。
(後略)
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翻訳者:田中裕子
記事ID:4080