レバノン軍とファタハ・アル=イスラームの衝突によりパレスチナ難民が避難
2007年05月23日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ 数千人のパレスチナ難民、ナフル・アル=バーリド難民キャンプから避難
■ レバノンの難民キャンプ、インティファーダの発生を警告 ラッフード大統領とハリーリー議員に対して反対の声を上げる
2007年05月23日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【バッダーウィー難民キャンプ(レバノン北部)、ラーマッラー:本紙サアド・イリヤース、ワリード・アワド】
ナフル・アル=バーリド難民キャンプでレバノン軍とファタハ・アル=イスラームのメンバーとの間で衝突が続くなか、同キャンプでの民間人への爆撃に対するパレスチナ人の抗議が高まり始め、ブルジュ・アル=バラージナ、ラシーディーヤ、バッダーウィー、アイン・アル=フルワといった国内のキャンプで住民のデモが発生した。レバノン軍とファタハ・アル=イスラームの戦闘員の戦闘が停止している昨夜の間に、数千人のパレスチナ難民がナフル・バーリド難民キャンプから避難した。
ファタハが力を握っているバッダーウィー難民キャンプの責任者の一人であるリフアト氏によれば、男女および子供からなる数千人の難民が夕方にナフル・アル=バーリドから徒歩または車で逃げ、隣のバッダーウィー難民キャンプに避難し始めた。
またリフアト氏は、およそ3万人が居住するナフル・アル=バーリドの住民は戦闘の停止の機会をとらえて軍が包囲するキャンプから逃げた、と付け加えた。
レバノンにおけるファタハの事務局長であるスルターン・アブー・アル=アイナインは、「私たちはナフル・アル=バーリド難民キャンプの逸脱した状態を終わらせることを支持したのであって、民間人への爆撃を支持したのではない。もしこの状態が続くのならば、事態の収拾がつかなくなることを恐れる」と述べた。
またアブー・アル=アイナインは、「ナフル・アル=バーリド難民キャンプに対してレバノン軍が行っている無差別爆撃は日曜日の衝突の開始以来キャンプ内の民間人17名の殉教をもたらした。この爆撃が終わらないならば、レバノン国内の難民キャンプ12ヶ所のすべてでインティファーダが起きるだろう」と述べた。
(後略)
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翻訳者:青山沙枝
記事ID:10993