【スポーツ部、クアラルンプール=レザープール・アーリー】サッカー好きのイラン人たちは、アジア杯(カップ)前回大会、対韓国戦でのアリー・キャリーミーの素晴らしいプレーを、未だに誰一人として忘れてはいない。その日、キャリーミーはたった1人で、3回も韓国ゴールをこじ開け、“東洋人キラー”の称号を得たのであった。
それから3年の月日が流れ、2004年アジア年間最優秀選手は、韓国との再戦を目前にしており、多くの評論家たちは、彼のドイツへのヨーロッパ移籍について、「ブンデスリーガに参加した2年間で、キャリーミーのプレーからはテクニックの柔軟性や想像性が失われてしまった」と評している。そのような見通しの中、本紙はアジアのマラドーナにインタヴューを敢行した。イランの魔術師は、明日の試合で、復活の狼煙をあげるであろう。
Q:韓国との試合は、どのようにみていますか?
A:タフな試合になるのは確実でしょう。イランと試合をする全てのチームが力を尽くしてくるでしょうから、我々がトーナメントで次から次へと勝ち進んでいくのが一層難しくなります。
Q:準備という点で、現在どのような状態でしょうか?
A:幸いなことに、現在非常にいい状態にあります。ゲームの状況がベストの力を出せるものとなるよう期待しています。
Q:皆が3年前の対韓国戦で成し遂げたようなプレーを今回も待ち望んでいます。あの素晴らしいプレーの再現の可能性はありますか?
A:どの試合もそれぞれ状況が異なるし、3年前と同じように対韓国戦でプレーできるかは神のみぞ知るところです。それでも、あの素晴らしいプレーを再現するために、私は全力を尽くますよ。
Q:多くの人が、バイエルン〔註〕でのプレーは間違っていたと言っています。キャリーミー選手からは、昔のプレースタイルが見られなくなってしまった、と。この批判を受け入れますか?
A:間違ってはいなかったよ。だけど、確かに昔のスタイルは若干なくなってしまったかもしれません。いずれにしても、ドイツのチーム、特にバイエルンのプレーは機械的な規律と定義されている戦術を基にした強固なものです。その考え方は、確かに私のプレーに影響を及ぼしました。
Q:対マレーシア戦では、プレーの自由度が高かったと思いますし、ツートップに近い位置でプレーしていましたね。このポジションでのプレーは、あなたにとって良いのではありませんか?
A:私の考えでは、選手のポジションやフォーメーションといったものは、ボード上だけのことであって、ピッチ上どこにいようが、私には変わりありません。
〔註〕バイエルン・ミュンヘン。ブンデスリーガに所属するドイツ屈指の強豪チーム。キャリーミーは、2005年にバイエルン・ミュンヘンに移籍していたが、先月契約がきれ、カタールのカタール・スポーツ・クラブに移籍することになっている。
現地の新聞はこちら
翻訳者:清水悠史
記事ID:11451