UNIFIL司令官「UNIFIL撤退はレバノンの終わり」と発言

2007年11月18日付 Al-Nahar 紙
■ グラツィアーノ司令官「UNIFIL撤退はレバノンの終わりを意味する」

2007年11月18日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【MENA】

 レバノン南部で活動中の国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のクラウディオ・グラツィアーノ司令官は、「南部からの撤退はレバノンの終わりを意味する」と明言した。

 グラツィアーノ司令官は、イタリアの経済紙である「イル・ソーレ・24オーレ」紙が昨日報じたインタビューの中で、「私はイスラエル人とレバノン人に対して、彼らの責任を常に思い出させ、双方の支援がなければこの任務は成功しないということを語りかけている」と語った。

 イタリア人であるグラツィアーノ司令官は、レバノンにおける政治的状況は「我々が直面している問題の一つに過ぎない」という点に注意を向け、「我々がここに到着した時には、ベイルートには挙国一致内閣が存在した。現在では反対派勢力が辞任しているが、我々の任務に対する支援の引き上げを宣言した者はいない」と述べた。

 続けて、「UNIFILは我々にとっては、最も簡単な任務の1つであると言える。イタリアのマッスィモ・ダレーマ外相はレバノンを訪問した折にあらためてイタリアの積極的関与を表明し、他国の政府もそれに続いた」と付け加えた。

 そして、「任務がここまで重要でなければ、彼らは1万4千人の兵士と海軍部隊をレバノン南部の緊張した地域に送ることを決定はしなかったと思う」と語った。

 グラツィアーノ司令官は、レバノン南部に兵器が存在することを認め、「30年間戦争が続いている国には大量の兵器が存在しているものだが、我々の任務にはヒズブッラーの武装解除は含まれておらず、我々が明確に差し迫った危険にさらされない限りは、捜索を行なう予定もない」と指摘した。


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翻訳者:新谷美央
記事ID:12520