レバノン国会多数派勢力、国軍司令官の大統領就任支持を確認

2007年12月12日付 Al-Nahar 紙
■ クシュネール外相、「大統領選出を望んでいない」者がいるとの見方示す。フランスは選挙実施のために国際的な支援を結集
■ 3月14日勢力「我々の唯一で最終的な選択肢は、スライマーン国軍司令官が大統領に就任すること」
■ サウジアラビア政府「国内各派の合意による解決」支持の方針。シャルウ副大統領「親シリア派勢力への圧力」を否定

2007年12月12日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【本紙、AFP】

 レバノン大統領選出のための国会の8回目の延期の後、大統領選出が難航していることによる危機の打開策を検討するため、昨日国内外における協議が相次いで早急に行われた。有力な政治勢力筋は、いくつかのチャンネルを通して行われている接触が実を結ぶ可能性を否定せず、昨夜本紙に対して、「今月中の大統領選挙の実施を今なお確信している」と述べた。

 3月14日勢力の各指導者は昨夜、クレイティムで会合を行い、政治情勢の現状について議論した。多数派勢力の有力指導者筋は昨夜、本紙に対して、「多数派勢力の唯一で最終的な選択肢は、ミシェル・スライマーン国軍司令官が大統領に就任することであり、レバノン共和国の次期大統領選出のために、単純過半数に基づく選出議会の開催などのような他の選択肢について取り沙汰されているのは正確ではない」と述べた。

 3月14日勢力の会合では、スライマーン国軍司令官の大統領選出という選択肢を成功させるとともに、彼の選出を他の目論見に結び付けさせないよう努めるために、あらゆる方面にわたって連絡協議を集中的に行うことが決定された。

 本紙の得た情報によると、大統領選出問題についての立場を確立するための協議と準備のため、3月14日勢力のキリスト教徒指導者による会合が数時間後に開かれるという。

■ マロン派総大司教

 キリスト教マロン派の聖ナスルッラー・ブトゥルス・スファイル総大司教は、大統領選出問題が現在の状況に到ったことに対して不快感を表明した。昨日訪問者らがこの状況に至った理由を尋ねると、スファイル総大司教は「それについては私ではなく、責任者たちに聞いてほしい」と答えた。

 スファイル総大司教は昨日、「民主主義会合」代表のワリード・ジュンブラート議員の特使であるマルワーン・ハマーダ通信相およびワーイル・アブー・ファーウール議員の訪問を受けた。ハマーダ通信相は質問に答えて、「我々は多数派勢力の選択肢を総大司教の本部から発表するようなことはしない」と述べつつ、大統領職の空席状態を終結させる努力を行っていることを示唆した。

 昨夜には、ナビーフ・ビッリー国会議長とヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長が意見交換をするため、衆目を避けて会談を行ったとの情報が伝えられた。双方の関係者は会合が行われたことを肯定も否定もしていない。

(後略)


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翻訳者:青山沙枝
記事ID:12733