イスラエル、イランの核実験を想定したモニター試験を実施(アル・アハラーム紙)
2007年01月03日付 Al-Ahram 紙
■ 想定されるイランの核実験をモニターするための施設を同規模の爆破を起こして試験
2007年01月03日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【占領下エルサレム:諸通信社、ウィーン:ムスタファー・アブドゥッラー】
昨日、イスラエルのイディオット・アハロノート紙は、イスラエルが国連のため、数時間のうちにネゲブ砂漠で爆破実験を行うと報じた。この実験は、イランで行われる可能性がある核爆破を観測する地下施設を試験するために行われる。
同紙によれば、地面の揺れを観測することができるこの地下施設は地震記録計を備えており、そのデータはイスラエルの海岸部にあるナハル・ソレク原子力研究センター(Nahal Soreg Nuclear Research Center)を通してウィーンの国際原子力機関(IAEA)に送られる。
爆破は紅海に面した観光地エイラットの山中に位置する施設の装置を検査するために、3回にわたってネゲブ砂漠の北方で行われ、総計15トンに達する液体爆破物が用いられるという。イディオット・アハロノート紙は「3回の爆破はそれぞれマグニチュード2.4の地震に相当する」と伝えた。
テルアビブ近郊のロッド市にある地球物理学研究所のラーミー・ホフシュテッター氏は同紙に対し、施設は地面の揺れとその観測方法を研究しており、核実験のような地下もしくは地表で行われる他の活動についても研究していると明かした上で、「施設はインドやパキスタンでの最近の核実験を見事に観測したと」強調した。
ウィーンに本部を置く包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)の情報筋は本紙に対し、核爆発を計測するために用いる震度計の精度の試験が完了したと述べた。
加えて同情報筋は、イスラエルの施設で記録される爆発の情報は、即座に包括的核実験禁止条約機構に伝えられると述べ、「イスラエル政府はこの爆破実験について既に地域諸国に通達した」と明言した。
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翻訳者:平寛多朗
記事ID:4302