シリア外相「特別な関係が樹立されればレバノンに外交代表を駐在させる」
2008年01月18日付 Al-Nahar 紙
■ ムアッリム外相、外交代表駐在の条件として「シリアとの特別な関係」を提示
2008年01月18日アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【MENA、AFP、AP、ロイター】
シリアのワリード・アル=ムアッリム外相は昨日ベルリンで、「シリアはレバノンの独立を認めており、ベイルートにおけるシリア政府の外交代表者の不在はその逆を意味しているわけではない」と語った。また、シリアはレバノンにおいて「建設的な役割」を果たし、中東の平和の実現に貢献する意向であると述べた。一方、ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外相は、「和平プロセス再生の道程における微妙な段階」にあたっての支援をムアッリム外相に求めるとともに、シリアに対して「安定した政府を回復できるよう」レバノンにおけるシリアの影響力を行使するよう呼びかけた。
両外相の発言はドイツ外務省での共同記者会見でなされたものである。ムアッリム外相は、「(シリアは)レバノンは独立したアラブ国家であると認めており、レバノンには主権と、アラブ連盟および全ての国際会議における代表権がある」と述べ、「ベイルートにシリア政府の外交代表者がいないからと言って、それはレバノンの独立を認めていないという意味ではない」と語った。
シリアとレバノンの両政府はいつお互いに外交代表を駐在させるのかとの質問に対してムアッリム外相は、「レバノンにおける危機が解決され、各勢力の合意に基づく大統領が選出され、国会内の各会派の割合を反映した挙国一致内閣が成立し、この政府がシリアとの特別な関係の樹立によってレバノン国民の利益に奉仕する政策を採用したときに、その[外交代表を駐在させるという]措置は実現すると約束しよう。そのときにはシリアとレバノンが相互に外交代表を駐在させることを阻害する要因は何もなくなるだろう」と答えた。また、「シリアはレバノン次期大統領選出をめぐる危機の解決に向けたアラブ連盟の努力を支持する」と述べた。
シュタインマイヤー外相は、レバノン駐在米大使館の自動車を狙った攻撃を非難し、「それは我々が暴力に打ち克っていないということだ。だから我々は、アラブ連盟がレバノン憲政の危機を、レバノンのあらゆる勢力が支持するような解決に導いてくれるよう大いに期待している」と述べ、「国際社会はシリアがイスラーム抵抗運動「ハマース」に対して、またレバノンにおいて安定した政府が回復されるように影響力を行使することを期待している」と述べた。
(後略)
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翻訳者:工藤章
記事ID:13162