■ レバノン、国内の安定と安全を守るため次期大統領を早急に選出することの重要性を国連安保理会合で強調
■ 閣僚会議、シリアとイランの介入に抗議してアラブ首脳会議ボイコットを決定
■ セニョーラ首相:「シリア政府からの前向きな連絡を1週間待ったが、来なかった」
2008年03月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
これまで17回延期されてきた[レバノン次期大統領選出のための]国会審議が今回も開催されなかったことを受けて同日、閣僚会議は「レバノンはダマスカスでのアラブ首脳会議および首脳会議に向けた準備会合に参加しない。これはアラブ首脳会議の歴史においてレバノンが初めてとる措置であり、遺憾ではあるがやむを得ない措置である」との決定を、ガーズィー・アル=アリーディ情報相が読み上げた声明を通して発表した。
閣僚会議の有力な関係者が本紙に語ったところでは、ボイコットの決定は「シリア体制が次期大統領選出を妨害し、今なおレバノンの内政に介入して国家機構に打撃を与え、イランの影響力拡大に便宜を図ることによって、レバノンをあらゆる危険にさらしていることへの糾弾のため」だという。
関係者らによると閣僚会議では、長時間にわたる議論を経て、アラブ首脳会議への不参加が決定されるに到った。フアード・アル=セニョーラ首相はこの1週間、参加を促す前向きな動きがシリア政府からなされることを待っていたが、それはなかったという。またセニョーラ首相は、サウジアラビア王国がレバノンの首脳会議参加について何も要請していないし、何の見解も表明していないということを[閣僚会議の]議事録に記録するよう強く主張した。そして各閣僚が意見を述べた後、全会一致によって不参加の決定が採択されたという。
閣僚会議は、テレビのスクリーンを通して首脳会議にメッセージを送るか、アラブ連盟のアムル・ムーサー事務局長に覚書を送ってレバノンの立場を伝えるかどうかについては、、セニョーラ首相に適切な判断を委ねた。
関係者らは、閣僚会議の決定は「歴史的な決定」だと評しており、声明の文言は慎重に検討され、およそ1時間の作業を経て、ガーズィー・アル=アリーディー情報相が読み上げた。
閣僚会議は、シリアの刑務所に収監されているレバノン人たちの釈放を求める国会内多数派「3月14日勢力」の議員らが提出した署名文書についても話し合った。また、国内各勢力の対話再開に向けたナビーフ・ビッリー国会議長の提案にも言及されたが、深く突っ込んだ議論はなされなかった。
(後略)
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翻訳者:森晋太郎
記事ID:13455