レバノン国会議長:「60年選挙法の採用と引き換えに組閣で妥協」
2008年04月12日付 Al-Nahar 紙
■ ビッリー国会議長が4月18日からの対話開催を提案、セニョーラ首相は2つの選択肢を提示
■ 対話と大統領選出は不可分
■ 多数派勢力:「規定に従って真摯に開放的姿勢をとっている」
2008年04月12日付アル=ナハール紙(レバノン)HP一面
大統領選出の新たな期日までの10日間、与野党の一部のメンバーが直接または間接的な対話を行う余地が生まれ、危機の壁に小さな窓が開かれた。ナビーフ・ビッリー国会議長が、1960年の選挙法を採用するのと引き換えに[挙国一致]内閣の樹立をめぐる条件を取り下げるとの提案を行ったのである。しかし、多数派勢力に対して昨日提示されたこの提案は、今月4月22日の大統領選出がどうなるかには言及していない。この問題こそは緊急の課題であり、国内においても、アラブ諸国でも、国際社会においても注目され続けている。
■ セニョーラ首相
フアード・アル=セニョーラ首相は レバノン・シリア関係についての公式の見解を説明するため新たなアラブ諸国歴訪を準備しているが、昨日、レバノンには2つの選択肢があるとして、「大統領選出を可及的速やかに行うか、アラブ諸国連盟に対策を任せるかである。連盟はレバノン・シリア関係の危機的状況の打開のために、新たな措置やメカニズムを検討している」と述べた。
セニョーラ首相がこのような立場を表明するなか、アラブ消息筋によるとアラブ諸国連盟のアムル・ムーサー事務総長は来週ダマスカスで、アラブ定例首脳会議の議長であるシリアのバッシャール・アル=アサド大統領と、4月22日に行われるレバノン大統領選出の問題について協議することになっている。先月3月11日のアラブ諸国外相会議の定例会合での決定に基づく動きであり、ダマスカス首脳会議でも新たにムーサー事務総長にレバノン危機への対処が委任されている。
首相はビッリー議長が「アル=サフィール」紙に対して昨日、「1960年の選挙法を採用するのと引き換えに[挙国一致]内閣については容赦する」と語ったことについて、「我々は対話に賛成だが、効果のある対話であることが条件だ」とコメントし、60年の選挙法については「立派なものだが、見直しと再分配が必要だ。(...)色々と状況は変化しており、議員数は99人から128人に増え、いくつかの郡は県になっている。そのため、ある地域では郡を単位とせねばならないし、他のある地域では郡を切り離すことが必要になる」と語った。
(後略)
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翻訳者:梶原夏海
記事ID:13604