■ 「アサド大統領には危機解決を支援する用意がある」との見解を繰り返し表明
■ ホッス元首相:「シリア政府には国境画定の用意があるが、それはレバノンの姿勢にも関係すること」
2008年04月18日付アル=ナハール紙(レバノン)HP国内政治面
サリーム・アル=ホッス元首相は数日前に訪問して会談を行ったバッシャール・アル=アサド大統領が「レバノン危機解決の支援のためにあらゆる努力を行う用意がある」と述べたことを明らかにした。
ホッス元首相は「新東方通信」に対して、「シリア政府は、レバノンとシリアの国境画定や外交団の派遣に反対してはいないが、これはシリアだけでなく2国間に関わることである」と述べ、「レバノンには、シリアだけに責任を押し付ける権利はない。シリアが国境を画定しなければならないのと同様に、レバノンもそれを実施しなければならない。この問題は双方からの開かれた姿勢が必要だからである。このところレバノンはシリアと一体どのような協力をしているだろうか?」と付け加えた。
また、「もしレバノン人が大統領選出の優先や、暫定政府の樹立で一致した場合には、シリアはその他のあらゆる事柄と関係なくそれを受け入れるだろう」と述べた。
またホッス元首相は、「アサド大統領はシリアとアラブ諸国、特にシリアとサウジアラビアの関係改善を決意している」と述べ、「アサド大統領はアラブ首脳会議の議長任期中に、アラブ諸国間の関係が正常化するようあらゆる努力を行うだろう。なぜなら、アサド大統領はアラブ諸国との良好な関係を築くことに大いに関心をもっているからである」と語った。
また、ナビーフ・ビッリー国会議長の対話への呼びかけの重要性を強調し、呼びかけに反対する者たちがビッリー議長が紛争の当事者であることを口実にしていることを非難して、「ビッリー議長は当初から当事者であったが、対話や協議の議長を務めてきた。ビッリー議長こそ対話のための会議を主催する最適任者だ」と述べた。
またホッス元首相は、大統領選出のための国会が4月22日には行われないとの見通しを示し、「我々はそれを望んでいるが、それが実現する兆候は全く見られない」と述べた。また「レバノンの運命は試練に立たされている」と各勢力の注意を喚起し、暫定内閣にせよ挙国一致内閣にせよ、またそれ以外にせよ、各勢力の合意が不可欠であると強調しつつ、「国民の運命が根底から脅かされている現状において、もはや詳細をめぐって戯れている場合ではない。優先すべきことは、レバノンの国民と祖国を決定的な脅威から救済することであり、それ以外の詳細をめぐって立ち止まっている場合ではない」と述べた。
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翻訳者:梅原春奈
記事ID:13681